2010年 09月 29日
第914回 糖化抑制の素材 日常の管理
愛犬家の方には馴染みのある「woofwoof」というフリーペーパーの雑誌があります。このたびこの雑誌で犬の毛髪ミネラル分析の紹介と、犬の飼い主の健康について寄稿したものが発刊されまして、今月号に紹介されています。


栄養医学研究所では犬の毛髪ミネラル分析を10年前から受託していますが、日本では欧米のようにそこまでは中々ペットのオーナーさんも気が回らなかったようですが、最近犬や猫用のサプリメントも市場に多く出回るようになり、人間同様に犬の健康管理にも気を配るオーナーさんも増えてきたようです。
さて、しばらく継続してきました糖化抑制のテーマも今回が最終回になります。
今まで紹介してきたように、糖化は生活習慣によって引き起こされる症状の多くの背景に潜んでいると言ってもいいと思います。だから糖化を抑制することが重要であることに間違いはありませんが、以前、抗酸化のテーマでも少し触れたように、生きている限り細胞の酸化も糖化も、言わば自然に起こる現象でもあります。
人間には自ら酸化を抑えたり、糖化が進むことを抑える機能が備わっていますが、加齢や病気の進行によって、それらの機能がジワジワと衰えてくることも事実です。しかし、この100年ほどの間に起きた飛躍的な文明の発達、生活様式と食生活の変化やストレスは、人間が永い営みの中で築いてきた、酸化や糖化を抑える機能が追いつかないほど、人間の細胞組織にダメージを与えているとも言えるのではないでしょうか。
マスコミメディアで「抗酸化物質」が話題になると、商品を作る側もそれを消費する側も、日本人の老若男女はこぞって抗酸化商品に群がり、時間の経過とともに、今度は「糖化」が話題になるとまた同じことを繰り返してしまう、このようなことがもう何十年も続けられてきました。
今回テーマにしてきた糖化について言えば、糖とたんぱく質は、人間にとって不可欠な栄養素であり、また糖とたんぱく質と生命の繋がりは、人間が死ぬまで続けられるものであることを考えれば、過剰な糖とたんぱくの結合による糖化を抑えることは、流行や話題にのって行うべきものではないことは明らかですね。
私は10年以上も前に、今の私の基本的な考え方を学んだDr.ライトが「人間が生きる絶対的な基本は栄養だが、それは本来サプリメントで得るべきものではなく、その人の年齢、性別、仕事、住居の環境を考慮した、日常の食生活で考えられるべきものだ。栄養療法の基本もまたサプリメントや薬ではなく、食事、特に自分の消化分解と吸収代謝を理解した食生活だにある」という言葉を常に忘れないように心がけています。
糖化についても全く同じで、この基本を忘れて、糖化抑制に効果のあるサプリメントや健康食品を摂ったところで、何も役にたたないとは言いませんが、糖化による症状を作ってきてしまった食生活、生活習慣と真剣に向かい合わずに、サプリメントや健康食品にその解決策を見出すことはできないということです。


