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第943回 マグネシウムと血圧 最終回

今日はマグネシウムと血圧の最終回です。
高血圧の改善と予防のために、日常的にマグネシウムを摂取することは、血圧降下剤のお世話になる前に考えるべきことだと思います。マグネシウムを摂取するためには、まず第一に食事であることは言うまでもありませんね。マグネシウムが豊富な緑黄色野菜や穀類、肉や魚を意識して摂取することは重要なことですが、前回のブログでも説明したように、マグネシウムが含まれた食材を食べる際の環境を十分に理解していなければ、折角のマグネシウムも吸収され細胞組織に至らないことになります。もう1度復習のために以下の9つのポイントを十分に理解してください。
・マグネシウムの吸収量に影響を及ぼす背景
1、植物が吸収できないほど大量のマグネシウム(ミネラル)が肥料として使われる
2、短時間成長させ、大量の収穫物を得る農法の進歩は、植物がマグネシウム(ミネラル)を十分に吸収できる時間を与えない
3、食材加工のプロセスによってマグネシウム(ミネラル)が含まれる部分(胚芽など)が削除される
4、水溶性のマグネシウム(ミネラル)は煮る、蒸す、茹でることで水の中に溶けだす
5、炭酸飲料や多くの加工食品に配合されているリンがマグネシウムの吸収を低下させる
6、脂質過剰の食事はマグネシウムの吸収を低下させる
7、過剰なカルシウム摂取によって、マグネシウム(ミネラル)の吸収が抑制されるとともに、尿からの排泄が促進される
8、塩分、カフェイン、アルコールの過剰摂取によってマグネシウム(ミネラル)の吸収が低下する
9、薬剤(利尿剤、ジキタリス製剤、ゲンタマイシン(抗生物質)、シスプラチン(抗がん剤)、免疫抑制剤)の長期服用によってマグネシウム(ミネラル)の排泄が促進される


もちろん言うまでもなく、このブログでは散々説明しているように、消化分解のプロセスが正常であることが大前提になります。

次にサプリメントでマグネシウムを摂る場合についてですが、マグネシウムであればどのサプリメントでもいいと言うわけにはいきません。サプリメントで供給されるミネラルには様々な形状がありますが、マグネシウムについても日本で市販されているもの、個人輸入で海外から購入するものを含め、様々な形状があります。サプリメントのマグネシウムの場合、その中に配合されているマグネシウムが100%吸収されるということはありません。マグネシウム(元素として)が吸収できる量は、30-40%と言われています。また、マグネシウムがどのような物質と結合しているかによっても、吸収が可能な量も違えば、吸収される時間、吸収された後に細胞に行きつく量も時間も異なります。この点については、ブログ画面右下の「検索」のところで「マグネシウム」と入力して検索していただくと、過去にマグネシウムについて書かれたブログ記事が沢山でてきますので、そちらを確認してください。
マグネシウムの吸収可能な量を考慮したうえで、高血圧の改善と予防のために推奨するマグネシウムの摂取量ですが、1日あたり600-750mg、1回あたり200-250mgがお勧めです。日本で市販されているマグネシウムは、カルシウムやそのほかのミネラル、ビタミンが混合されているものが多いですが、できればマグネシウム単体のサプリメントで、可能な限り食事の前に多めの水で飲むことをお勧めします。
できれば、水の中にレモン果汁かクエン酸、無糖のリンゴ酢などを少し加えるといいでしょう。

今では、マグネシウムを栄養療法で使っているドクターの多くが、カプセルや錠剤のマグネシウムの吸収量と、細胞まで至るマグネシウム量が想像以上に少ないことを理解しているだけでなく、それを裏付ける研究報告が少なくないことから、マグネシウムを点滴によって静脈から入れ、短時間に細胞に届ける方法を選択することが少なくありません。確かに私も、条件と熟知したドクターのいる施設であれば、この方法は第一優先の方法だと思いますが、日本ではマグネシウム点滴による血圧の低下(マグネシウムは筋肉を弛緩させるため血圧を下げてくれる)懸念するドクターが少なくないことから、ある程度のマグネシウムを点滴してくれる施設は少ないと言えます。
ただ、カプセルや錠剤のマグネシウムの欠点を全て補うことができ、点滴同様に短期間に細胞までマグネシウムを運ぶことが可能で、自宅で簡単にマグネシウムを補う方法があります。
これについては近々にテーマで取り上げ紹介をしようと思います。
by nutmed | 2010-11-09 13:58