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第944回 コレステロールを低下させる素材

高血圧とマグネシウムの話題が続いたところで、血圧を上昇させる原因繋がりで、コレステロールを下げる効果のある素材をいくつか紹介しましょう。
この10年間に世界中で行われた研究報告の内容と、この5年ほど実際に私がクライアントに勧めてきた素材の中で、コレステロール(LDL-コレステロール)の上昇を抑え、また中性脂肪を低下させる効果のあるものが以下の4種類です。
1、β-シトステロール(Beta-sitosterol)
β-シトステロールは、植物に含まれる脂質(ステロール)です。β-シトステロールが多く含まれる素材としては、クルミ、アボカド、カボチャの種、ノコギリヤシ、ピジウム、米胚芽、小麦胚芽、コーン油、大豆などがあります。
β-シトステロールの構造はコレステロールに良く似ていますが、コレステロールの吸収を阻害してくれる働きがあります。このほか、ホルモンの働きに関わる作用を持つことから、女性のPMS、更年期症状、男性の薄毛、前立腺肥大の予防改善、炎症を抑えるためにも有効であるとの報告が多数あります。
2、紅麹(Red Yeast Rice)
紅麹は米にベニコウジカビ(Monascus purpureus)を加えて発酵させることによって作られるアジアの食品の原料である。約1200年前の中国に始まり、食品用防腐剤、天然着色剤として 紅酒・紅露酒等(red rice wine)や紅豆腐(red bean curd)の製造に、あるいは医薬に用いられてきました。紅麹には、主要活性物質であるモナコリン(真菌類代謝産物の一種)という物質が10種類含まれていて、そのうちの1つであるモナコリンKは、スタチンと呼ばれており、コレステロールが高い人に処方される薬(スタチン系薬)の原料と言ってもいいでしょう。詳細は2007年3月のブログをご覧ください。
紅麹は僅かな量でコレステロールの上昇を抑える作用がありますが、β-シトステロールと一緒に摂ることによって効果があがるという報告もあります。
3、ポリコサノール(Policosanol)
β-シトステロールと同じ仲間で、植物性の脂質(ステロール)の1つでもあるポリコサノールは、サトウキビや蜜ろうから得られる物質です。欧米で発表されている研究では、コレステロールが高い人に処方される薬(メバロチンなどスタチン系薬)と同等の効果があると報告されています。ポリコサノールについても2007年8月のブログで紹介をしていますのでこちらを参考にしてみてください。
4、ナイアシン(Niacin・Vitamin B3)
日本でも、ナイアシン(ビタミンB3)がLDL-コレステロールを下げ、HDL-コレステロールを増加させてくれるビタミンとして認知されるようになりました。ナイアシンについては多くの研究者が、場合によっては脂質改善の処方薬と同等の効果を持ちつつ、副作用がないと報告しています。私のトレーニングをしてくれたコネチカット在住の栄養療法医師は、遺伝的な背景がなく、食生活の改善で脂質代謝の改善やメタボリックシンドロームの予防を希望する患者には、ナイアシンを積極的に処方していました。1日あたり250-600mgという、日本では考えられないような量を飲んでもらいますが、脂質異常症やメタボリック症候群の改善の場合には、日本人でも5-10mgでは圧倒的に少ないと思います。もちろんナイアシンの場合には顔や肌が紅潮するフラッシュという副作用の問題があるので、ナイアシンの種類と量については、専門の知識や経験のある方の指導を受けながら飲むべきです。
by nutmed | 2010-11-10 07:18