第966回 レスべラトロール 最新トピックス

毎週水曜日は神尾記念病院でのカウンセリングがあるので、朝5時に起床し6時30分には新富町のオフィスに出てアメリカやドイツなど、海外からのメールに目を通して対応してから神尾に出かけます。今朝はふたご座流星群のピークということもあって、いつもより少し早く起きて、オフィスに向かう中目を凝らして空を見てきました。
残念ながら1つも流星を見つけることができませんでした。それでも夜明けの時間が少しずつ早くなりつつあるのを感じます。

さて、今日は先日のアメリカ出張で見つけてきたレスベラトロールの最新トピックスを2つ紹介しましょう。
レスベラトロールそのものについては、このブログでも以前から幾度も取扱っていますので、こちらを参考にしてみてください。
最初のトピックスは今年2010年の6月の臨床内分泌代謝誌(Journal of Endocrinology and Metabolism)で発表されたもので、タデ科のイタドリ(Polygonum cuspidatum)から抽出されたレスベラトロールに強力な炎症を抑える作用があることを検討したものです。20人の成人男女に1日あたり40mgのイタドリから抽出されたレスベラトロールを6週間飲んでもらった後、血液検査で細胞の酸化と炎症の状態の変化を確認してみました。結果として、酸化ストレスだけでなく、炎症を作り出すたんぱく質がかなり低下していることがわかりました。 この研究チームは、レスベラトロールには従来から言われている強力な抗酸化作用だけでなく、がんや糖尿病、自己免疫疾患など、炎症をともなうような状態の改善にも効果が期待できるとコメントしています。

2つ目のトピックスは2010年7月にフランスの研究チームによって報告されたもので、冬季に起こる体重増加をレスベラトロールが抑えてくれるというものです。マウスを使った動物実験の段階ではありますが、カロリーの摂取が13%低下し、逆に代謝が29%向上することを発表しています。以前にも人間の臨床検討で、レスベラトロールには代謝率を向上させて、体重の増加を抑える作用があることが報告されています。

レスベラトロールと言えば、日本でもここ最近話題の機能性素材ですが、日本ではブドウ(赤ブドウ)がレスベラトロールを多く含む素材として有名になりました。私は以前からレスベラトロールには注目していますが、日本の山野に行けばどこでも見ることのできる「イタドリ」に含まれるレスベラトロールには特に注目してきました。今回の発表を見て一段とその関心は深まっています。
イタドリは日本では昔から親しまれてきた伝統食材の1つですが、最近では食卓に並ぶことはなくなりました。
灰汁抜きなど調理に手間がかかることは否めませんが、レスベラトロールだけでなくミネラルを豊富に含み、マイルドな便秘改善作用をもった野草ですので、皆さんもぜひ注目してほしい食材ですね。
by nutmed | 2010-12-15 07:51