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第T7回 読者質問へ公開回答 その3 フラックスシード

桜の花と沈丁花の香る時期の前、調度今頃ですが、陽も長くなりはじめた夕方の街の風情が好きなんです。
春を待ち焦がれてきた、人の会話や顔色には、弾むリズムが感じられ、ビルとビルの隙間から空を見上げると、これから漆黒を告げる夕陽と、昼間の青空のグラデーション模様が描かれていて、気持にも弾みが出てきます。
皆さんは、最近時間や季節の移り変わりを五感で感じていますか?

さて、今日は読者からの質問への公開回答の最終回、フラックスシード(Flax Seed)です。
今回質問を送っていただいた女性は、Twitterでも私のフォローをしてくれている看護師の女性です。
「ブログの1,000回掲載、おめでとうございます。佐藤先生のブログの内容は、私が受け持っている患者さんの食事のアドバイスにも使わせていただけるような、実践向きの内容なので非常に助かりますし、勉強もさせてもらっています。佐藤先生もブログの中で絶賛していた素材でもあるフラックスオイルとフラックスシードは、日本でも愛用者が増えているようで、私の勤務している病院の入院患者さんの中にも、入院中も継続して使っている方が少なくありません。もちろん入院の加療中の患者さんの場合、たとえサプリメントであっても主治医に事前に相談して、使用の許可を仰ぐことになっていますが、医師の中にはフラックスオイルが何であるかを知っている方は多くはなく、また、必須脂肪酸なら大丈夫くらいの認識なので、患者さんにも問題なく入院中使用の許可をして使っていただいています。私自身もフラックスオイルとフラックスミールを愛用していますが、その効果は凄いと思っています。フラックスを使う以前は、すぐに喉が腫れて炎症を起こしたり、慢性的な鼻炎、それに度重なるじんましんと肌荒れが続いていたことがあり、薬(ステロイド剤)を常用していました。佐藤先生の副腎疲労の記事で、ステロイド剤の悪循環を知り、それ以降フラックスのオイルとミールを使っています。使い始めて1カ月ほどたったころから薬でも改善しなかった症状のいくつかが改善され始めたのには驚きました。(中略)
こんなフラックスですが、インターネットのサイトを見てもフラックスの素晴らしい点はたくさん紹介されていますが、フラックスの使用で注意することが書かれているところがありません。仕事柄注意する点も抑えておきたいと思いますので、注意することがあれば教えてください。」


フラックスは亜麻という植物で、フラックスシードはその亜麻の種になり、オイルはその種子を低い温度で搾ったものです。フラックスミールというのは、ゴマに似たフラックスの種子からオイルを搾った後の搾りかすになります。フラックスについてはこのブログで何回も取り上げているので、そちらを参考にしてください。フラックスのオイル、ミールも非常に優秀な必須脂肪酸で、オメガ-3系のα-リノレン酸を豊富に含んでいます。
この読者の方がおっしゃるように、日本のネットのサイトでも、雑誌でも、最近フラックスを取り上げるところが増加していますし、サプリメントとして扱うショップも急増していますが、いずこもいいことばかりが書かれていて、使用にあたっての注意事項は何一つ紹介されていません。 最も食品というカテゴリーに入るサプリメントや健康食品の場合、詳細な注意事項、特に症状や体調に関わるような説明はご法度の日本ですからしょうがないと言えばそれまでですが。

さて、確かにフラックスを使う場合には注意していただかないといけない重要なことがあります。特に女性には注意していただきたい点を今日は紹介しておきます。

生のフラックスの種子(シード)の中には、青酸配糖体(シアン化物)が含まれています。青酸配糖体自体はそれだけで強い毒性を持つわけではありませんし、リンゴ、アーモンド、梅などに代表される自然の植物にも含まれる物質です。青酸配糖体は生のフラックスの種子に含まれるので、搾ったオイルや、高温で炒った種子には含まれません。青酸配糖体は体内に吸収されると、チオシアン酸という物質に変化します。チオシアン酸には、甲状腺の働きに重要なヨード(ヨウ素)の吸収を阻害する作用があります。体内のヨードが不足することで甲状腺腫になるリスクが高くなります。

少量の生のフラックスの種子を食べるのであれば、ヨード不足や欠乏を招き、甲状腺腫のリスクが高くなるような問題にはなりませんが、1日に50g以上の生のフラックスの種子や生のフラックスミールを食べる場合には十分注意してください。 
フラックスミールを食べる方の多くは、そこに含まれる繊維質による便通改善や腸の動きをつける目的だと思いますので、生の搾りかすを食べる必要性はないはずですね。できるだけ高温で炒ったものを食べていただくことをお勧めします。
私も今までに何十人ものクライアントさんにフラックスミールをお勧めしていますが、青酸配糖体のことがあるので、加熱して青酸配糖体を無害化したものを紹介してきています。
by nutmed | 2011-03-03 14:37