2011年 03月 09日
第T12回35歳を過ぎたら「未病息災」を意識するべし マグネシウム
さて、今日は35歳を過ぎたら「未病息災」を意識していただきたい、具体的な栄養素についての1回目、マグネシウムです。
私のブログでは数え切れないほど登場しているマグネシウムですが、心臓、循環器系の働き、また予防には欠かせないミネラルです。エネルギー、特に心臓というポンプを動かす際のエネルギーを生み出すためには不可欠なATP(アデノシン三リン酸)。マグネシウムはこのATPを分解してエネルギーを作るときに必要なミネラルでもあります。つまり、マグネシウムが不足することで、血液を全身に送り出し、再び戻すために働く、心臓というポンプに影響がでるということです。ただし、マグネシウムの不足による、心臓の働きへの影響の兆候は、かなり深刻な状況になるまで出てこないことが多いとも言えます。したがって、日常から心臓の働きを意識した食生活はもちろん、マグネシウムというミネラルの不足には十分気を使ってもらうことが大切です。
マグネシウムには、血液を固まりにくくする働き、血管を拡張する働き、何らかの原因で血管が異常に収縮をしてしまう血管攣縮(けっかんれんしゅく)を防ぐ働き、炎症を抑える働き、不整脈を改善する働き、インスリンの感受性を高める働き、HDL-コレステロールを上昇させる働き、そして血圧を抑える働きなど、いずれも心臓と循環器系の働きに深くかかわる働きが確認されているので、マグネシウムの不足を来さないような食生活は、心臓、循環器系の病気の予防には、優先順位の高いミネラルであると言えるでしょう。
2000年にアメリカのジョンズホプキンス大学の研究チームが、比較的安定した冠動脈の異常を訴える患者に、マグネシウムの経口投与による症状の改善の検討を行っています。
1日あたり365mgのマグネシウム(元素としてのマグネシウム量)を6カ月間にわたって飲んでもらった結果、左心室と血管の内壁の機能が著しく改善され、多少の運動もできるほどに改善されたことが報告されています。
動脈硬化など、心臓の筋肉への血流が阻害されてしまうことで、心臓の働きが低下する虚血性心疾患では、場合によっては利尿剤を処方することがありますが、利尿剤によって体内のマグネシウムの排泄も促進されため、利尿剤の長期服用に際してはマグネシウムの管理を十分に行うことが大切になります。


