第T38回 放射線から身を守る自己防衛方法 その2

今日の東京は朝から雨ですが、明日にかけて気温は上昇のようです。今晩から明日にかけて風向きが北東よりの風に変わるようです。
さて、今日は放射線から身を守る自己防衛方法の2回目です。
日本でも、以前から酸化ストレスから細胞を守るために、いわゆる抗酸化機能を持ったサプリメントや健康食品がたくさん市場にでていますね。
私は、以前から最も強力な抗酸化機能をもった物質の1つがグルタチオンだと考えています。グルタチオンはアミノ酸のグルタミン、システイン、グリシン、そこにビタミンB6とマグネシウムの働きで合成されるアミノ酸の1種類です。これらのアミノ酸とビタミン、ミネラルが含まれた食材を積極的に食べ、もちろん消化分解の働きが十分であることで、グルタチオンは体内で必要量が合成されます。また、八味地黄丸(hachinmi-jiougan)は古くから日本と中国で使われている複合漢方薬の1つで、グルタチオンの生産を向上させます。
このほか、強力な抗酸化機能をもった物質はたくさんありますが、入手しやすさや価格を考えた場合のお勧め素材を紹介していくことにしましょう。

フラボノイド
レスベラトロール
ブログでは何回も登場している機能素材です。(http://nutmed.exblog.jp/8502374)日本でもLDL-コレステロールの抑制のほか、糖尿病、脂質異常症、高血圧の改善に有効とされ、商品が市場に出ていますね。 このほか、近年では抗がん作用があることが報告されていますし、動物実験の段階ですが、放射線から染色体を保護する作用があることも報告されています。赤ワインの原料となる赤ブドウ(ピノノワールなど)の葉から抽出されることが有名ですが、これからの季節、日本の野山のいたるところで目にする、イタドリ(Japanese Knotweed)、別名「スカンポ」にはレスベラトロールが豊富に含まれていますから、イタドリを使った料理はいいでしょう。
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・ケルセチン
ケルセチンも私のブログではレギュラー選手の1人です。(http://nutmed.exblog.jp/9921287)
ケルセチンには抗炎症作用のほか、インスリン抵抗性を抑制する作用、2005年には、ガンマ放射線の影響から、細胞の酸化と脂質の劣化を防ぐ作用および、ミトコンドリアDNAの損傷を防ぐ作用が認められたことが報告されています。
また、ケルセチンには放射性物質の被ばく環境で作業する人の、白血球への影響を抑制する作用が認められています。ケルセチンは緑黄色野菜や玉ねぎの茶皮に含まれるフラボノイド成分ですが、良質で効果の高いケルセチンはやはりエンジュの花から抽出されたケルセチンだと思います。
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・緑茶(ECGC:エピガロカテキンガレアート)
緑茶成分のEGCGは日本でも大変ポピュラーになった機能性素材ですね。EGCGもやはりこのブログでは何度も扱ってきました(http://nutmed.exblog.jp/10319560)世界中で緑茶に含まれるEGCGの研究検討された報告を見ると、基本ベースは強力な抗酸化作用であることには疑いの余地がないでしょう。この抗酸化作用がもたらす効果には、抗がん作用、抗炎症作用のほか、白血病の改善効果があることが、世界的に名の知れたアメリカのメイヨークリニックから2009年に報告されています。この報告からも、EGCGには、リンパ球と白血球に対する放射線被ばくによる影響から保護する作用があることがわかります。朝昼晩を問わず、1日にお茶茶碗3-5杯の緑茶を飲むことをお勧めします。
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by nutmed | 2011-05-12 12:10