第T41回 放射線から身を守る自己防衛方法 その5

今日の東京は花曇りといった感じで、どこかハッキリしない天気ですが、気温は上昇中です。 
第T41回 放射線から身を守る自己防衛方法 その5_d0070361_12192376.jpg 実は1カ月ほど前に、アメリカの友人から「プレゼントを送ったから楽しみに!」というメールが来ていたのですが、すっかり忘れていたところ、今朝国際郵便の小包が1つ届きました。中をあけるとそこに入っていたのはDosimeter、いわゆる放射線量を測定するガイガーカウンターでした。驚くのと同時に、彼からのこのプレゼントが意味していることを考えると、嬉しい反面、複雑な気持ちにもなります。 早速、ここ新富町のオフィスの窓際の放射線量を測定してみましたが、ご覧のように、1時間当たり0.09マイクロシーベルトと、最近ネットで東京都が公表している数値に近いものでした。

さて、今日は放射線から身を守る自己防衛方法の5回目です。
今日は放射線から身を守るために有効なハーブについて紹介します。
以前、フランスの植物学者が書いた本の中で、多くの植物は、人間に比べて細胞に抱えるストレスやダメージが多く、常に世代交代の中でそれらのストレスやダメージに対応する機能を自らが作りだす能力を持っている、と書かれていたことを覚えています。1度根を育んだ植物は、人間のように移動することができないため、危険から逃避することができないという背景がそこにあります。 そのような背景から備わった機能性が、多くの植物にあり、漢方、生薬、ハーブ、アーユベーダなどの療法のなかでは、それらの機能性の恩恵を利用しているものが少なくありません。 放射線被ばくの影響によるダメージから、細胞のDNAを保護する作用も、多くの植物の中に見出されています。

1、クルクミン(Curcumin)
クルクミンは、ウコンから抽出されたフラボノイドの1つで、非常に高い薬理作用を持っていることは、以前から世界中の研究者から包お濃くされています。私のブログでもおなじみのハーブ素材の1つですね。
第T41回 放射線から身を守る自己防衛方法 その5_d0070361_1323169.jpgクルクミンには薬にも匹敵するほどの抗炎症、鎮痛作用のほか、強力な抗酸化作用が確認されています。1999年にインドのJawaharlal Nehru大学の研究チームがマウスを使って行った、クルクミンの持つ、放射線被ばくによる細胞の保護効果の検討結果を見ると、クルクミンには腎臓と脾臓の働きを放射線から保護する作用が高いことが報告されています。この原因は、クルクミンがグリオキサラーゼ(glyoxalase)という、ダメージを受けた細胞が修復する時に作用する酵素の生産を刺激するためと考えられています。グリオキサラーゼには放射線ダメージのほか、糖化によって起こる細胞のダメージの修復にも高い効果があることが認められています。グリオキサラーゼの内容はむずかしくなるのでここでは説明は省きますが、今後日本でもマスコミメディアが報じることになると思うので、名前だけは覚えておくといいと思います。
クルクミンには強力な抗酸化作用もあることから、私としては一押しの素材ですね。体重1kgあたり5mgのクルクミン、例えば体重60kgの方であれば300mgのクルクミンを毎日摂ることで、放射線被ばくから細胞の保護が期待できると考えられます。

by nutmed | 2011-05-16 14:06