第T42回 放射線から身を守る自己防衛方法 その6

今日の東京は午後から強い雨模様になりそうです。
第T42回 放射線から身を守る自己防衛方法 その6_d0070361_8495525.jpg今朝の新富町の放射線量は1時間あたり0.10マイクロシーベルトです。昨日はこのDosimeterを自宅に持ち帰り、自宅近辺の放射線量も測定してみましたが、新富町よりも少し高く、1時間あたり0.14マイクロシーベルトでした。




さて、今日は放射線から身を守る機能性ハーブの2回目。今日はニンニクとショウガです。
第T42回 放射線から身を守る自己防衛方法 その6_d0070361_10192876.jpgニンニクにはアリシンやアリインを含めてたくさんの機能性成分が確認されており、昔から現在に至っても世界中でその高い薬効と機能性作用は重宝されている素材です。今回のテーマである放射性物質によるダメージから、細胞を守る作用について言えば、ニンニクの持つ高い抗酸化作用は、以前紹介しているグルタチオンにも匹敵する作用があると言っても過言ではないと思います。その高い抗酸化作用の背景には、ニンニクに含まれる硫黄成分によるものです。またニンニクが持つ放射線による赤血球細胞へのダメージからの保護作用が報告されています。1996年に、前回のクルクミンの研究と同様、インドのJawaharlal Nehru大学の研究チームが、マウスを使った動物実験によって、ニンニクには、放射線(ガンマ線)による赤血球細胞と染色体へのダメージを抑制する作用があることが報告されています。このほか、ニンニクには細胞の炎症を修復する作用も確認されています。
第T42回 放射線から身を守る自己防衛方法 その6_d0070361_10315594.jpg続いて、ショウガですが、ニンニクと同じようにたくさんの機能性をもったハーブ素材としてだけでなく、日本ではふるくから食材として欠かすことのできない素材の1つですね。ショウガが持つ体内環境にとって有効な機能性についての研究論文は、世界中で数万種類が発表されていると思いますが、その中にいくつかの放射線ダメージに対うする有効性の報告も少なくありません。2003年にインドのKasturba医科大学の研究チームは、マウスを使った検討によって、高い放射線(ガンマ線)照射後の細胞ダメージを、ショウガの根から抽出される機能成分が保護することを報告しています。この機能の背景には、非常に高い抗酸化作用を持つグルタチオンの、体内合成をショウガの成分が刺激促進すること、および脂質が酸化することによって細胞にダメージを及ぼす過酸化脂質を低下させる作用があります。


ショウガとニンニクは同時に食することが少なくない食材でもあり、また保存もきくことから、1日に1回は何かの形で調理して食べることは、アクティブディフェンス(能動的な予防)になります。
by nutmed | 2011-05-17 10:50