第T51回 ビタミンB12

第T51回 ビタミンB12_d0070361_725773.jpg 今日から6月、衣替えです。今朝の東京は梅雨入り後の晴れ間が午前中は続く予報ですが、気温は4月並みのようです。ここ新富町の放射線量は、ここしばらく1時間あたり0.1マイクロシーベルト前後の日が続いています。 衣替えの6月、究極の節電策として、世の中はどこもCoolBizですが、今年はさらに進んでSuper CoolBizだそうです。 この夏は例年以上に発汗する環境が増えそうですが、水分の補給はまめに行うとともに、こまめな着替えがお勧めですね。

さて、予告とおり今日からしばらくビタミンB12の話題を再びお送りします。
ビタミンB12の働き、他のビタミンミネラル、栄養素とのかかわり、ビタミンB12の吸収の仕方など、この100年ほどの間に、ビタミンB12に関する研究内容が、世界中の研究者によって報告されています。また、この30年ほどの間にその研究報告の数が一気に増えたことによって、ビタミンB12が様々な症状、特に精神神経症状の治療に有効であることも、動物だけでなく人の検討によってわかりはじめました。第T51回 ビタミンB12_d0070361_7345148.jpg
栄養療法をはじめ、カイロプラクティクスでも、精神神経症状の改善と治療の目的で、ビタミンB12を使うことはポピュラーになり、アメリカ、ドイツ、イギリス、オーストラリアなどでは、クリニックの常備ビタミンとして広く使われています。 
一方、アメリカでも、日本でも、多くの医師がビタミンB12を処方する機会は少なくないものの、クライアントの体内でビタミンB12がどのように使われているか、また本当に吸収されているのかについて注目することは稀で、血液を採取してビタミンB12の濃度を調べることはまずないと言ってもいいでしょう。仮に、採血をしてビタミンB12の濃度を検査したとしても、多くの医師は、検査センターから報告されてくるビタミンB12の基準値(その範囲内の数値であればいいとする目安の数値)内に患者の結果が入っていれば安心してしまう可能性が高いでしょう。
2000年以降に発表されている、血液中のビタミンB12の濃度と症状の改善に関する論文をいくつか見てみると、必ずしも血液中のビタミンB12の濃度はビタミンB12の不足または欠乏状態を反映していないことがわかります。つまり、血液中のビタミンB12の濃度が基準値内にあるからと言って、ビタミンB12が十分量であるとは限らないということです。第T51回 ビタミンB12_d0070361_7374849.jpg
私も実際に神尾記念病院で対応した数人のクライアントさんに、採血をお願いしてビタミンB12と、後日説明するホモシステインを分析してみたところ、ビタミンB12は低目ではあるものの基準値内に入っているのに、ホモシステインが非常に高くなっている方が男女1人づついました。この結果が意味することを簡単に言えば、ビタミンB12の代謝がうまく行っていれば、血液中のホモシステインの生産は抑えられ、ホモシステインの数値が高くなることは少ないはずです。つまり、いくら血液の中をビタミンB12が十分量流れていたとしても、ビタミンB12が細胞を中心として正しく代謝されているかということは保証できないということです。
この点は、栄養素が豊富なオーガニック野菜を食べていれば健康になれるという多くの日本人が思っているロジックに似ていますね。
by nutmed | 2011-06-01 07:39