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第T67回 2型糖尿病と関節炎のリスク関係 その1

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今日の東京新富町の放射線量はいつもよりも若干高いです。今日で放射線量を測定して42日が経過しましたが、この42日間の積算放射線量を確認すると0.10mシーベルトになっています。高いと言えば高いですね。




さて、今日から先週の予告とおり、2型糖尿病と関節炎に潜むリスクの関係について紹介しましょう。
先週、久々に師匠でもあるタホマクリニック院長のDr.ライトから連絡があり、その中でショッキングな情報を1つ入手しました。
結論から言うと、変形性関節症(OA:Osteo Arthritis)と2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)にはかなり濃い関連性が存在することがわかったというものです。変形性関節症(以降OAと言います)は、軟骨が壊れたり、骨が変形することによって炎症を起こし、痛みをともなう関節炎症状で、加齢とともに発症率は増加し、60歳以上の男女では80%ほどの人に発症すると言われています。TVや雑誌などメディアのコマーシャルで馴染みのあるグルコサミンやコンドロイチン商品がありますね。「足、腰、膝の痛みに~♪♪」のアレです。今や健康食品や食品メーカーだけでなく、医薬品メーカーまでが進出している、グルコサミンやコンドロイチンのサプリメント市場ですが、あの商品のターゲットの1つがこの中高年以降のOAです。
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そのOAと2型糖尿病(以降NIDDMと言います)には深い関係がある可能性を、私の師匠でもあるDr.ライトが見つけたようです。彼は1980年から、タホマクリニックを訪れるOAを持った患者と、その患者と血縁関係のある家族親族の中にいるNIDDMの人の調査をスタートし、OAの患者は、将来的にNIDDMを発症する確率が高くなり、特に血縁関係のある家族親族の中にIDDMの人がいる場合には、その確率はさらに高くなることに気づきました。その後Dr.ライトは、1990年からOAの患者に対して血液検査でインスリン抵抗性の有無を確認するための検査を行ってみた結果、OA患者の50%以上がインスリンに対する抵抗性を持っていることがわかりました。これはあくまでも統計的な結果ではありますが、OA患者の2人1人はインスリンに対する反応が低下する、インスリン抵抗性を持っているという事実は、私も論文では見たことがないので、ある意味ではショックでもあります。Dr.ライトはこの30年余の間に多くのOA患者のインスリン抵抗性の確認検査をしてきた結果、OA患者が検査の結果インスリン抵抗性を持っていることがわかり、血縁関係のある家族親族の中にNIDDMの人がいる場合には、その後NIDDMを発症する確率は75%前後になるとコメントしています。
OAの診断は、関節に痛みと炎症を持ち、レントゲン、MRIなどによる画像検査で骨の変形を確認する方法が一般的ですが、日本でも欧米でも、OAの患者にインスリン抵抗性の確認検査をすることはまずないでしょう。しかし、Dr.ライトの研究結果を見る限り、インスリン抵抗性を持つOA患者が50%存在し、NIDDMを発症する可能性が非常に高いことを考えると、中高年以降の人で手足、膝、腰などの関節に慢性的な痛みを持つ人では、OAの確認を行うとともに、同時にインスリン抵抗性の有無を確認する検査を受ける意義は高いと思います。同時に、血縁関係のある家族親族の中、少なくとも3親等の中にNIDDMの人がいるか否かの家族歴確認をしておくべきだと思います。
by nutmed | 2011-06-27 13:25