第T71回 マンゴスチンの優れたメタボ改善機能

第T71回 マンゴスチンの優れたメタボ改善機能_d0070361_1355120.jpg 今朝の新富町、放射線量が少し高いです。昨晩は短い時間でしたが東京近郊にも雷雨があって、今朝の道路は少し濡れていましたが、その後気温の上昇とともに、足元からモワーっと上がってくる暑い湿気がたまりませんでした^^;;
このところ日本ではとんと話題にもでなくなったメタボリック症候群ですが、あれほど政府の肝入りで進めてきたのに、どこに行ってしまったのでしょうね。この20年ほどの日本の健康に対する取り組み方をみているとつくづく税金の無駄遣いだけではなく、思いつきのあさはかさがイヤになります。

さて、今日は。今が旬と言ってもいいかもしれない亜熱帯果実の女王とも呼ばれるマンゴスチンが持つ優れた脂質改善と肥満改善効果について紹介します。第T71回 マンゴスチンの優れたメタボ改善機能_d0070361_1410262.jpg

アジアからアフリカの亜熱帯地域に育つマンゴスチン(Garcinia mangostana)は、その高貴な甘さからフルーツの女王とも呼ばれています。タイやマレーシアなどの東南アジアを旅行すると、道端の露天で日常的な売られていて、1日に1度は目にするほどポピュラーなフルーツですが、日本ではまだポピュラーなフルーツとは言えないかもしれません。
このマンゴスチンには、メタボリックシンドロームの改善、特に肥満および、先日テーマでも揚げた、2型糖尿病の背景にもなるインスリン抵抗性に対する優れた改善効果があることが、ここ数年の研究によってわかりました。過去にも、天然の植物が持つ機能性成分の中に、インスリン抵抗性の改善や減量に有効な素材は五万と紹介されていますが、このマンゴスチンが従来の機能性素材と違うところは、その効果が現れるまでのスピードの速さと言えるかもしれません。肥満と診断された60人の成人男女をABの2つのグループにわけ、両グループに1日あたり2,000kcalの食事を摂取してもらうと同時に、週5日間、毎日30分の軽いウォーキングをしてもらいました。Aグループにはマンゴスチン抽出機能成分を毎日飲んでもらい、Bグループには飲んでもらっていません。8週間後のAとBのグループの状態を調査すると、Aグループでは体重が平均で約4kg減量に成功しており、これはBグループの3.7倍の減量結果でした。またウェスト周りについては、Aグループでは平均10cmの減に成功しており、これはBグループの2倍の結果になります。また、肥満度指数BMI(Body Mass Index)については、平均で2.0下がり、これはBグループの約4倍の低下効果です。さらに、マンゴスチンには炭水化物を単純な糖分に分解する、α-アミラーゼという酵素の働きと、脂肪の合成を促す酵素の働きを阻害し抑える作用があること、また、直接的にインスリン抵抗性に影響を与える、脂肪細胞の炎症を抑える作用があることがわかりました。ちなみに、2型糖尿病やシンドロームXと呼ばれている症状に共通する、インスリン抵抗性の背景にある脂肪細胞の炎症度合を確認する、CRP(C反応性タンパク)という血液検査の数値は、マンゴスチンを継続して食べることで、明らかに低下する報告もあります。
この研究が、ほかの機能素材と異なる点は、その効果が現れるまでのスピードだけでなく、明確な実感を、ほぼ全員が感じていることだと思います。

マンゴスチンには、代謝酵素が豊富に含まれることから、肥満や脂質異常のようなメタボリック症候群の改善には非常に有効で優れた素材だと言えるでしょう。 毎朝、朝食の20分ほど前にマンゴスチンを2つほど食べ、その後に朝食を食べることをお勧めしますね。
by nutmed | 2011-07-05 14:46