2011年 08月 04日
第T90回 栄養カウンセリング ナイアシン その1
今週は、太平洋高気圧の勢力も一時的に弱ったようで、東京も1日を通して蒸し暑さも少ない、過ごしやすい日が続きました。この週末は、台風9号が日本に接近していますので、西日本は風雨に要注意ですね。久々に今回と次回の2回に分けて、最近私が出会った栄養カウンセリングのケースを皆さんにも紹介したいと思います。
栄養カウンセリング ケーススタディー ナイアシン(Niacin ビタミンB3)
私が、栄養医学研究所で栄養とサプリメントのアドバイスとカウンセリングを行っているクライアントの中に、3年前からケアしている50歳半ばの男性がいます。この男性は4年ほど前から私のブログの購読者で、3年前に、勤務する会社での健康診断で、コレステロールや中性脂肪が高いため、食事に注意するよう支持がでたことから、食事指導を受けたいということでみえられた方です。健康診断の結果、脂質が高目安定状態であること以外には問題はないと言われていたようなので、コレステロール、中性脂肪を抑える食事指導とサプリメントのアドバイスをスタートしたのが、ちょうど3年前の秋です。
食事とサプリメントの効果をモニターするために、男性の家からほど近いクリニックのドクターにお願いして、定期的な血液と尿検査を行ってもらい進捗を確認してきました。本人も真面目に取り組んでいただいたこともあって、薬を処方されることなく、順調に、またセオリー通りに脂質の数値は落ちはじめ、医学的ケアと検査をお願いしているクリニックのドクターも、食事とサプリメントによる改善に驚くほどで、1年後の会社の健診でも脂質については問題ない範囲と判定されました。
その後、暫く顔を見せなかったので、安心していたところ、今年の2月に再びカウンセリングの予約が入りました。ほぼ1年振りに会うこの男性は、外見的には脂質が大幅に改善されたときの状態と変ったところは見受けられませんでした。しかし、昨年秋の会社の健診で、血糖値が高かったので、以前血液と尿検査のフォローをお願いしたクリニックで、空腹時血糖値とヘモグロビンA1cを検査したところ、血糖値が184、HbA1cが5.7%と高いことがわかりました。それだけでなく、一度は下がったコレステロールとHDLコレステロールの数値が再び上昇し、尿酸値も基準値を上回る数値となり、肝臓機能を反映する検査数値も上昇していたようです。また、本人の自覚症状として、以前よりも疲れ易く、その疲れが抜けないことと、めまいや立ちくらみが頻繁に起きるようになったそうです。このクリニックのドクターも原因がわからず、何をどのように治療してよいか困惑していたようです。
特段、急を要する症状があったわけではないので、クリニックで治療に入る前に栄養医学研究所へ紹介されて再度いらした状況でした。本人も食事には注意していたし、飲酒や運動にも気を配っていただけに、このような症状がでてきたことに困惑の状態でした。私にしてみれば、わずか一年前に本人の改善意識と努力の甲斐があって、脂質の改善をしてきた後だけに、これだけの症状が、わずかの時間で出てきたことに驚きました。
結果として、後でわかったことですが、昨年の春に精神的に大きなストレスを受け、気持ちが落ち込む状態が続き、東京近郊の栄養療法を行うクリニックへ通院し、ここのドクターからビタミン、ミネラル、アミノ酸を処方され、半年以上服用していたようです。カウンセリングをはじめて、男性の今の症状の原因背景になるもの、少なくともこの段階では、栄養学的に原因となるような背景は見つけることができず、この日はひとまず男性には帰っていただきました。
1週間後、再度男性がカウンセリングにいらしたとき、現在栄養療法を行っているクリニックから処方されているビタミンミネラルの種類と服用量のリストを持参してもらいました。その中で真っ先に私の目が行ったのはビタミンB3(ナイアシン)です。ナイアシンが、不安恐怖症、うつ病など神経症状の改善に非常に有効であり、アメリカの栄養療法クリニックでもポピュラーに使われているビタミンです。通常、 不安恐怖症、うつ病などの改善の目的でナイアシンを使う場合、1日あたり3-4gと、一般的に飲まれる量の100倍ほどの量(メガドース)にもなります。日本でも、うつ病症状の改善のために、ナイアシンのメガドース療法を行うドクターが出はじめているようです。
この男性にナイアシンを処方したドクターも、1日あたり3gのナイアシン(毎食後1g)を飲むように処方していました。
続く・・・


