第T102回 想像以上に多いカンジダ菌の影響 その3

第T102回 想像以上に多いカンジダ菌の影響 その3_d0070361_692986.jpg 昨日は東電からの報告で、福島第一原発で従事していた職員1人が、急性白血病で亡くなっていたことが報道されました。何をされていた方なのかは分かりませんが、故人がどこまで正確な情報をもって従事していたのでしょうね。いずれにしてもご冥福をお祈りします。 昨日から、台風12号の影響によって南寄りの風が強くなりはじめ、今日から週末にかけて、放射性物質の飛散の影響は福島北部、山形、秋田、青森、岩手、宮城、北海道へ出ると思われますので注意してください。



さて、今日はカンジダ菌の影響の3回目です。
今日は最初に銅とカンジダ菌の関係について紹介します。銅にはバクテリアやカビ、真菌に対する抗菌作用があることを御存知でしょうか。キッチンの流しの三角コーナーに置いてある生ごみ入れや、排水溝のふた、靴の脱臭用中敷きなど、生活の中には銅の抗菌効果の恩恵が少なくありません。抗菌作用といえば最近では「銀(Ag)」が有名ですが、カビ(真菌類)の殺菌作用は銀よりも銅のほうが強いともいわれています。銅がカンジダ菌を殺菌する背景には、銅が好気性の状態を作り出す性質があります。
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体内の銅のバランス、特に亜鉛との相互バランスが崩れたり、銅が不足することによって、かなりの確率でカンジダ菌の増殖が起こることが報告されています。
2009年に栄養医学研究所で受託し、ドイツのミネラル分析センターで分析した爪による体内ミネラル検査から得られた結果は、興味あるものだったので紹介します。3800件の成人男女(19歳から67歳)から提出された爪分析から、銅の摂取不足または吸収障害および、銅の体外への排泄亢進のケースを抽出したところ、28%(1064例)が抽出されました。このうちの836名に、カンジダ菌自己判定検査(ヒアリングアンケートおよび、だ液簡易検査)を行ってもらった結果、カンジダ菌症の可能性が高いと考えられた人は652名(78%)に及びました。このうち、協力を得られた56名に、追加検査として血清のセルロプラスミン(銅と結合するたんぱく質)の検査を行ったところ、31名(55%)が基準値以下であることがわかりました。通常、体内で補酵素活性および殺菌作用を持つ銅は、たんぱく質と結合したセルロプラスミンの形で存在しており、たんぱく質と結合していないフリーの銅は毒性を持ちます。
セルロプラスミンが低くかった31名に、体調のヒアリングをしていくと、副腎が疲弊し、副腎機能が低下している可能性を示す人が多いことがわかりました。これは、セルロプラスミンがつくられるときには、副腎で生産分泌されるコルチゾールが必要になるためで、つまり高いストレスを受けたり、感染症で副腎の働きが低下している場合にはセルロプラスミンの生産も低下し、その結果としてカンジダ菌の増殖を招く可能性が非常に高くなると考えられます。
アトピー性皮膚炎などの治療で使われるステロイドは、副腎の働きを鈍くさせてしまうことから、セルロプラスミンの生産を低下させ、銅のバランスが崩れ、結果としてカンジダ菌の増殖を誘発することが報告されています。
最近、栄養医学研究所や、栄養カウンセリングを行っている神尾記念病院、青山外苑前クリニックに寄せられる相談の中で、長年アトピー性皮膚炎を治療中のクライアントさんの中に、明らかに銅の状態と、銅と亜鉛のバランスが崩れていると思われる方が少なくありません。特に、ステロイド剤を長期間ダラダラと継続している方はそのケースが多いと思います。可能な限り、このような方には、採血をしてセルロプラスミンの検査と、カンジダ菌の検査を行っていただくようにお願いをしています。

ちなみに、女性の中に、生理前になると膣カンジダ症を繰り返す女性が少なくありませんが、この背景にも銅がかかわっていて、女性ホルモンが作られる際に銅の需要が増加し、生理前になると必然的に血中の銅の量が減るためであると考えられます。
by nutmed | 2011-08-31 06:28