第1137回 魚油とオキアミオイルの違い

第1137回 魚油とオキアミオイルの違い_d0070361_11251375.jpg 先週末は11月とは思えないほどの陽気で、街を歩く人の中には半袖姿の人もチラホラと見受けられましたね。日曜日の夕方は一変して、関東地方は冷たい空気に入れ替わり、対気が不安定になって各地で雷雨をもたらしましたね。本当に変な天気です。 先週土曜日、横浜アリーナにエリッククラプトンのコンサートに行ってきました。2年ぶりの来日コンサートで半年前から楽しみにしていました。いつものことながら、客層はS25toS35が多く、安心します。 12月2日の武道館もチケットを購入しているので今年は2回クラプトンの演奏を楽しめます。

さて、今日は先日トピックスでも紹介しているオキアミオイルと、魚油の作用の違いを紹介します。その違いを知ることで、賢くこの2つのオイルを使い分けることを考えてみていかがでしょうか。
タラの肝油をはじめとする魚油やオキアミオイルは、非常に優れた海洋性必須脂肪酸の素材です。
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魚油もオキアミオイルにも、炎症を抑える強力な抗炎症機能を持った、オメガ-3脂肪酸が豊富に含まれていることは、皆さんもご存じでしょう。
この2つの必須脂肪酸オイルは、同じ海洋性の脂肪酸オイルでありながら、機能には明確な違いがあります。この点を考えて両者のオイルを使い分けることで、最適な効果を得られることになります。

まず、最初の違いは、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)の含有量でしょう。DHA/EPAは、体内で強力な炎症を抑えるホルモン様物質であるプロスタグランディン(PGE2)を作るものであると同時に、中性脂肪、LDL-コレステロールをお抑えてくれる作用を持っています。中性脂肪やLDL-コレステロールwp低下させるための最適な摂取量としては、DHAは1,000mg/日、EPAは1,400mg/日と考えられています。魚油にはDHAもEPAも豊富に含まれていますが、オキアミから抽出したオイルには魚油ほどには含まれていません。つまり、中性脂肪やLDL-コレステロールなど、脂質の改善を図る場合には魚油のほうが少ない料で理想的かつ最適なDHA/EPAを摂取できるということです。

次の点は、魚油とオキアミオイルが作用する体内の部位の違いです。魚油が、心臓と循環器系の脂質改善と、抗炎症作用に適している素材と言えるポイントの1つでもありますが、魚油が血液中を流れるサイトカインなどの炎症を抑える作用物質を調節して、体全体の炎症をコントロールすることに対して、オキアミオイルは、関節などの細胞膜に直接的に作用し、炎症を抑えるのと同時に、痛みを抑える、言わば局所的な作用に優れている点です。

同じ海洋性のオイルでありまがら、この2つの違いを考えて使い分けることで、症状の改善、予防に対する費用対投資効果もことなるだけなく、胃腸への負担も抑えることができるわけです。
by nutmed | 2011-11-21 13:20