第1148回 コレステロールの管理 その2

第1148回 コレステロールの管理 その2_d0070361_10145253.jpg 機能は1日神尾記念病院での栄養カウンセリングの日でした。昨日は感激することが2つありました。 1つは、8カ月前に母親に連れてこられた3歳の男の子。アトピー性皮膚炎が痛々しく、ケアするお母さんもたいへんの様子でした。薬やサプリメントを使えるような年齢ではないのですが、お母さんにお願いして炎症を抑え、皮膚の新陳代謝を向上させるためにタラの肝油を少し飲ませてもらうことと、食材、特に乳製品と小麦、卵のローテーションダイエットをお願いして、症状が落ち着いたらIgG抗体検査をお願いしてあったクライアントです。久しぶりに見た男の子は、まだ足に痒みが残るものの、皮膚の状態はかなり改善していたので安心しました。本人も「頑張る」ということだったので、採血をさせてもらってIgG抗体検査をすることにしました。もう1人は、もう3年近くカウンセリングをしてきた50歳を過ぎた男性ですが、精神的なストレスから副腎にかかる負担が大きく、体の各所で散発的な炎症を持っていたり、ウィルスや細菌感染で喉を傷めたり、眠剤や安定剤が手放せず、飲酒量も多かった男性です。約3カ月ぶりに対面したこの男性は、まず6kgの減量に成功しており、体系がスッキリ。また土気色気味だった顔の血色がよく、エネルギッシュな面持ちで、見違えるような変身ぶりには驚きました。酒量もかなり減ったことと、何よりも眠剤と安定剤を切ることができたことは大きな成果です。 この数カ月でこれだけの変貌を遂げた背景にある功績は、9月に伴侶になった奥様の献身的な食事とメニューの管理、調理につきるようです。 これに勝る栄養療法はありませんね。

さて、今日はコレステロールの管理の2回目です。
今日はまずコレステロールの作用について見てみましょう。
1、コレステロールは体内で必要とされるときに合成される。
2、1日をとおして体内で必要とされるコレステロール量は異なる。
3、コレステロールの血中濃度は冬場(温度が低い時)に高く、夏場(温度が高い時)に低い。
4、コレステロール(LDL)は怪我をしたり手術を受けた後の細胞や皮膚が損傷した場合に血中濃度は高くなる。
5、コレステロールはストレスが高くなると需要(合成)も高くなり血中濃度もあがる。
6、心筋梗塞のリスクが高い場合、また心筋梗塞が起きた直後はコレステロールは高くなる。

上記の6つのコレステロールの実情には共通するものがありますが、それは「治癒(Healing)」ということです。
コレステロールの中でも、ホルモンを合成し細胞の膜を作るために必要なLDLコレステロールには、体内で起きている細胞や筋肉の損傷、細菌やウィルスの侵入、有害な化学物質・重金属の侵入、細胞(膜)の酸化ダメージ、炎症を治癒する際に最初に動き出す物質でもあります。体内でこれらの状況が起きると血液を介してシグナル(信号)が送られ、肝臓からLDLコレステロールが、損傷や異物の侵入が起きている場所に送られ、細胞の損傷を修復するプロセスに入ります。損傷が修復されると今度は肝臓からHDLコレステロールが送られ、LDLコレステロールを肝臓まで運び戻し、その後体外に排泄されます。

コレステロールが高くなるということは確かに心臓や脳、血管の働きにはマイナスの影響を与えることも事実ですが、コレステロールはホルモンの源でもあり、細胞の構成成分でもあり人間にとっては不可欠な脂質でもあるわけです。
検診や人間ドッグの血液検査でコレステロールが高いからと言っても、ただちに「脂質異常症」や「メタボリック症候群」と判定され、薬の投薬ということにはいささか疑問もあります。コレステロールはこのように体内環境にとっては不可欠な脂であることを考えれば、一時的な血液の数値だけで、一喜一憂することなく、高い場合には高い成りの原因と背景を十分に知ることが大切だと思います。
by nutmed | 2011-12-15 10:37