第1157回 BodyType 体形に現れる消化酵素の過不足傾向

以前にもこのブログで代謝別の食生活のことを紹介したことがありますが、今回から数回にわけて体形に現れる、代謝に直接影響を与える消化酵素の過不足を、統計的に体系化したボディータイプを紹介します。この基礎は、1970年初めから米国のロバート・ウィリアムズ博士らによるホルモン分析、栄養素摂取分析、生活習慣のヒアリングを中心とした疫学的調査によっ、て統計学的解析を用いて導き出されたものですが、自分の体形から消化酵素の過不足を知ることで、より具体的な食生活の改善に取り組めることと思います。

人はそれぞれに性格が異なるのと同じように、栄養素の代謝が異なります。この代謝の違いを4つの腺組織の状態によってタイプ分けをし、生活環境と栄養素摂取の改善によって、代謝をコントロールすることを考るのがこのボディタイプのコンセプトになります。
まずは人間の性格を含むアイデンティティを形作るホルモンを生産分泌する4つの重要な組織(腺組織)について理解を深めてください。少し難しくなるかもしれませんがついて来てくださいね。
体のタイプを4種類に分ける腺組織は「脳下垂体」「甲状腺」「副腎」「生殖腺(男性の場合は睾丸、女性の場合は卵巣)」で、人は、年齢、食生活、生活習慣、ストレスなどの影響を受け、これらの腺組織が活発に働いたり、衰えることによって代謝が変化し、それは体型にも現われてきます。
   
これらの腺組織は、体全体に影響を与えるほどのホルモンを作り出ことを主要な働きとしています。人は、これらの腺組織が刺激を受け、活発に働いているか否かによって体調の変化や気分の変化をもたらすだけでなく、体型にも影響を及ぼします。腺組織で作られるホルモンは、性別、年齢だけでなく、環境、食事、体調、病気、ストレス、過去の経験によって必要に応じて作りだされます。

腺組織について、今回は脳下垂体について紹介します。
①脳下垂体
全身のホルモンをコントロールする司令塔であり中枢部でもあります。脳を中心として全身の体調や精神的な感情にも影響を持ちます。代表的であり、重要な役割を果たすホルモンをいくつか紹介します。
・成長ホルモン
小児期から思春期にかけて、手足や内臓の成長を促します。成人になると大きな意義はなくなりますが、最近、性欲・意欲・体脂肪に関連するといわれています。
・プロラクチン
赤ちゃん出産後に乳を分泌させる働きをします。このホルモンが多量に分泌されている間は生理は止まっています。
・甲状腺ホルモン
脳の発育や成長にかかわるほか、脳、心臓、消化官、骨、筋肉、皮膚の新陳代謝を活発にする働きがあり、精神神経や身体の活動の調整にも働きます。
・副腎皮質刺激ホルモン
甲状腺や副腎を刺激してホルモンを分泌させる働きをします。
・性腺刺激ホルモン
卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモンの2種類があり、男性では睾丸、女性では卵巣の働きにかかわりを精子や卵子の正常な発育を促します。
・抗利尿ホルモン
腎臓に働きかけて尿量を抑制する働きがあります。
・子宮収縮ホルモン
分娩時に子宮を収縮させます。
by nutmed | 2012-01-12 16:19