第1167回 消化酵素不足の兆候 セルラーゼ

私が記憶している限りでは、このブログをスタートして以来、4日間以上投稿しなかったことは今までなかったと思います。 いいわけがましくなりますが、先週末土曜日から開始した栄養医学研究所の川越への引っ越しも、荷物の搬送は無事に終了はしましたが、運んだ荷物の整理整頓、これが厄介な仕事で、大騒ぎ状態でウィークデーが過ぎ去っていきました。 来週からは何とか定期スケジュールに戻ってブログの更新もまめに行うようにしますので、ご安心ください。

消化酵素不足の兆候のテーマが頓挫しておりましたが、川越からの更新1回目はセルラーゼ不足についてです。
読者の皆さんは中学校の理科の授業で消化酵素については習っているはず(?)ですので、記憶しているとは思いますが、今日のテーマのセルラーゼはセルロースと言う繊維質を分解するために不可欠な消化酵素です。しかし、残念なことに人間は、他の消化酵素のように体内でセルラーゼを作り出すことはできません。
しかし、人間はグルコースがたくさんつながった状態のセルロースを分解してエネルギーを獲得することはないので、毎日食べる食材、特に野菜や果実には多くのセルロースとしての食物繊維を摂取しているのに、それを栄養源とすることはほとんどないと考えられます。一方、牛やヤギなどの草食動物は、自らセルラーゼをつくるわけではないですが、腸内のバクテリアがセルラーゼを作り提供してくれるおかげで、セルロースを単純な糖分であるグルコースまで分解し、それをエネルギー源として生きることができるわけです。つまり、草食動物はセルラーゼを作り出すバクテリアを飼っていて、共存共栄しているということになります。

さて、このセルラーゼですが、人間の営みには全く不要かと言えばそうでもない酵素でもあります。
バクテリア同様に、植物やキノコ、酵母の中にはセルラーゼを作る生物がいて、人間が食べた食物繊維の分解をしてくれる食材があります。
セルラーゼが不足することで現れる症状には、腸の働きにかかわるものが多く、下腹部のガス膨満、痛み、炎症、うつ症状、不眠、慢性的な栄養吸収障害などがあります。便秘の人には食物繊維をたくさん意識して食べるようなアドバイスがよくされますが、腸の動きを整えたり、腸内細菌の環境を整えてくれる食物繊維も、過剰になると腸には負担となることは言うまでもありません。
上記のような症状がある人、特に野菜や穀物を食べた後に症状が現れやすい人は、セルラーゼの補充を試してみるといいかもしれませんよ。サプリメントでの補充でもいいですし、キノコ類をあまり熱を通さず生に近い状態で、サラダの素材として摂ってみてもいいと思います。

さて、明日から週末です。日本は全国的に大寒波に包まれているようなので、寒いだけでなく乾燥も異常なほどです。くれぐれも風邪をひかぬように、適度な湿気、外出からも帰った時のうがいと手洗いは忘れずに!

それでは皆さん、よい週末を!
by nutmed | 2012-02-03 18:37