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第1168回 進化と食の適合

昨日は、東京ベイエリアの再開発地でもある豊洲で、スパの女性スタッフを対象にした、代謝タイプの講義をしてきました。スタッフの皆さん真剣にめもを取りながら聴講してくれて、話す側の私もついつい力が入ってしまいました。今年は各方面からのセミナーや勉強会講師の依頼も増えていますが、スケジュールの許す限り、どこにでも参上しますので、セミナー、勉強会の要望があれば遠慮なく連絡ください。

さて、今日は、私自身と栄養医学研究所の今年からの活動テーマについて少し紹介しようと居ます。
今年の新年会で、某大学の研究室に所属し、長年微生物の研究をしている友人と、「生物の進化」のことが話題になり、彼の話を聞いているうちに、私はあることを考えました。考えの結論から先に紹介すると、近代の人間、特に日本人は、人間という生物の長い歴史の中で、進化を鈍化または妨げることをしているのではないか?ということでした。「進化」を辞書で調べると、「生物が長い時間を経て、周囲の環境や、生物自身の内部の変化に適合するため、自らの遺伝子や細胞組織の形態を変化させ、その時の生活環境に適合する生命(種)の存続を図る営み」とあります。 この地球が誕生してから約46億年と言われていますが、この間、地球上に生まれた生物(種)は、それらの生物自身が生きている時期も環境に適合するように、自らの遺伝子や構造を変化させ生きてきたわけです。この環境に適合するための進化は、生物自身が持つ自らの力で成し遂げてきたものであるはずです。現代人の常識では考えられないような過酷な環境下で生命を営む生物がたくさん確認されていますね。例えば、人間の常識では考えられないような強烈な酸性環境や、高温環境で生きる植物と微生物や、高い放射性物質の影響下でも生きることができる微生物、また、キリンのように高木の葉を餌として得るために体の構造が変化してきた動物がそうであるように。 つまり、生物にはその時々に遭遇する気候、災害を含めた環境の様々な変化に対して、自らの体内環境を、自らが持つ自然の力で適合させてきたということです。バクテリアも進化の過程で、人間が作り出した抗生物質はある意味で、バクテリアにとっての災害だったかもしれませんが、バクテリアは抗生物質に耐性を持てる遺伝子を作り、その災害を生き延びてきたわけです。
我々人間で言えば、この50年ほどの間に、人間が誕生してから継承してきたであろう、環境への適合という適合能力の進化過程を、自らの手で鈍化または停止させてしまっている状況が蔓延してはいないかと思うしだいです。例えば、食の安全に対する過剰な反応がそうではないでしょうか。勿論、明らかに危険なものを水際で食い止めることは必要だと思いますが、必要以上に、目くじらを立ててまで、過剰に反応することは無いと思います。食に対してだけでなく、安全保障の他者依存が強過ぎることへの懸念はあります。何が安全か?と問う前に、自ら安全を確保、担保できるように、環境への適合能力を高め、維持することに目を向けるべきではないかと思うのであります。
前置きが長くなりましたが、今後、しばらく、この環境への適合能力を高め、進化を鈍化させない、進化を止めない日本人の体内環境作りを、食事と栄養の面から作り上げ、改善することを私自身と栄養医学研究所のテーマとして扱っていくつもりです。ブログで扱うテーマにも、この進化と適合性能力の向上をずいしょに盛り込んで行きたいと思います。
by nutmed | 2012-02-08 13:29