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第1172回 合成α-トコフェロールが前立腺がんリスクを上昇!?

昨日の2月19日(日)は私の54回目の誕生日でした。ある意味では、この日が私の新年のスタートであり正月でもあります。例年、家族で家で過ごすことが多いのですが、昨日は家族で川越の散策をして、その後に川越でも評判のフレンチレストランに行って、都内のフレンチではいただけないような珍しい食材をふんだんにごちそうになりました。 川越も探してみると、洗練された素材を、技とセンスで調理する、リピーターに愛される食通の店がここかしこに点在していることに驚きます。

さて、今日はビタミンEの構成成分でもあるトコフェロールと男性の前立腺がんのリスクについて紹介します。少し前の2009年にアメリカのジョンズホプキンス大学医学部公衆衛生研究室の研究チームが、10456人の男性の血液中の各トコフェロールの量と前立腺がん発症の関係を調査発表したものから紹介します。1980年代初めから、世界中の研究者によって、様々なガンの発症リスクとビタミンE(トコフェロール)の関係について調査報告されてきました。前立腺がんについてみると、多くの報告でビタミンEは前立腺がんの発症リスクを低下させ、予防にも有効とされてきました。しかし、今夏のジョンズホプキンス大学の報告を見ると、今までの報告内容とは少し異なる点があります。結論から言うと、ビタミンEの構成成分であるα-トコフェロールとγ-トコフェロールの摂取量とガンの発症リスクの違いを見たときに、α-トコフェロールの血液中濃度が高くなっても旋律線がんの発症リスクにあまり差はないのに、γ-トコフェロールの血液濃度が高くなるについれて、最大で5倍も前立腺がんの発症リスクが低下していることが統計学的な有意な差として確認されました。研究チームはα-トコフェロールよりもγ-トコフェロールにはガン細胞の増加(DNA複製)を抑える強い働きがある可能性があるだけでなく、α-トコフェロールには、γ-トコフェロールの代謝を抑えるような働きがある可能性を報告しています。γ-トコフェロールが持つ前立腺がんの発症を抑えることについては、以前にもアメリカのパデュー大学の研究チームをはじめ、各国から報告されています。特に、サプリメントや食品添加物で使用されるような合成されたα-トコフェロールの場合には、γ-トコフェロールの代謝と作用を歳代で45%低下させるという報告もあります。 
日本では私gあよく受ける質問の上位は、相変わらず「天然のビタミンのほうが合成のビタミンよりもいいのですか?」があります。あまり難しい説明ができないこともあって、「天然のビタミンは、同じ自然界に生きる人間の体内で代謝し作用しやすい型・・」と説明することが少なくないのですが、今回のトコフェロールの話題を見てもらうとそのことが理解できると思います。 こと前立腺がんのリスクと予防について言えば、ビタミンEは、γ-トコフェロール、それも天然型のd-γ-トコフェロールに有意性があり、α-トコフェロールを摂る場合でもd-α-トコフェロールのほうがお勧めであると言えるでしょうね。
by nutmed | 2012-02-20 15:28