2012年 02月 24日
第1174回 脂肪酸 その1
今朝の川越は、朝から気温も上昇し、暖かな1日になりそうです。
さて、今日からしばらく、脂肪酸についての特集を続けてみようと思います。脂肪酸については以前にもこのブログで紹介していますが、今年は私の中で脂肪酸に大注目の年になることもあって、最近のトピックスや素材も含めて取り上げてみたいと思います。
初回の今日は、復習と再認識を含めて、少し難しくなるかもしれませんが、脂肪酸の構造について紹介します。
脂肪酸を理解するうえで、避けては通れないのが、脂肪酸を形作っている炭素原子の数と、その融点です。高校の化学で習った炭素原子には4本の腕があるということを思い出してください。この腕の出し方には3通りあり、それぞれ単結合、二重結合、三重結合と呼ばれます。いずれの場合でも炭素から出ている合計の腕の数は4本で変わりありません。
この4本の腕を持つ炭素の二重・三重結合が脂肪酸の働きや酸化の影響に大きな意味を持っていて、その形は鎖のようになり、短いものから長いものまでその構造とともに働きも異なります。二重結合が多いと酸素と結合しやすくなるため、空気中では著しく酸化劣化が早くなります。
1、鎖状の脂肪酸の構造
脂肪酸の基本的な化学構造は炭素と水素を抱えるもので、炭素数が2から6のものを短鎖脂肪酸、8から10のものを中鎖脂肪酸(中性脂肪またはトリグリセリドとも言う)、12以上のものを長鎖脂肪酸といいます。
例えば、酢酸(CH3COOH)は炭素が2個ですから短鎖脂肪酸、牛脂に含まれるステアリン酸(C17H35C00H)、綿実油、大豆油に含まれるリノール酸(C17H31C00H)、フラックスに含まれるリノレン酸(C17H29C00H)には炭素が18個ありますから長鎖脂肪酸となります。天然の植物性脂肪に含まれる脂肪酸のほとんどは長鎖脂肪酸です。
①長鎖脂肪酸の特徴
からだに吸収された後、リンパ管、静脈を通って脂肪組織、筋肉、肝臓に運ばれ蓄積され、必要に応じて分解されエネルギーとなります。
②中鎖脂肪酸(トリグリセリド)の特徴
長鎖脂肪酸に比べ消化吸収が約4倍速く、門脈を経て直接肝臓に運ばれ速やかに分解されてエネルギーとなります。ココナッツ油(カプリル酸)はこの代表です。
③短鎖脂肪酸の特徴
短鎖脂肪酸は、食物繊維が乳酸菌によって発酵するときに作られる脂肪酸(酢酸、酪酸、プロピオン酸)で、ほとんどが結腸で発生します。短鎖脂肪酸が作られる量は乳酸菌の種類と数によって変わります。主な働きは、大腸の粘膜細胞にエネルギーを供給、カルシウム、マグネシウム、鉄が腸管膜を通過することを助ける働きがあります。
2、融点
融点とは、個体が溶けて液体状に変わる温度のことですが、一般に炭素数が少なくなると融点が下がり、炭素数が増加すると融点は上昇しますが、炭素の二重結合が多い場合には融点は下がります。したがって、炭素の二重結合が無く炭素数の少ない飽和脂肪酸の液体化する温度は高く、二重結合が有り炭素数が多い不飽和脂肪酸では低くなります。これは、ラードなどの動物性脂肪が常温で固体化していることでもわかります。飽和脂肪酸の代表的なものには酪酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などがあります。
次回は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸について・・・・
さて、明日から週末です。2月ももう終わり、来週後半から3月です。週末土曜日は全国的にお天気は下り坂のようですが、すぐそこまで来ている春の気配を感じながら、思いっきりリフレッシュしてくださいね。
それでは皆さん、良い週末を、let's be positive !


