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第1192回 ビタミンEの過剰摂取論文に企業からコメント

日ごとに桜の花の数が増えていますね。私も今晩近所の河原で夜桜見物を楽しもうと思っていたら、知人から明日は満月だということを教えていただき、今日明日の2夜連続で夜桜見物を楽しもうと企てています。
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さて、先月はじめにこのブログでも紹介した、慶応大学を中心とする日本の研究チームによって報告された、ビタミンEの過剰摂取の論文については、想像以上に海外の食品メーカー、サプリメントメーカー、素材メーカーの反響が大きいようです。
先日、世界最大規模のビタミン、特に脂溶性ビタミン原料を製造供給する、オランダのDSMニュートリション社が異例のコメントを発表しました。詳細はこちらを参照ください。
このコメントの結論から言うと、ビタミンE(α-トコフェロール)の平均的な通常摂取量の2800倍にも相当する量をマウスに与えて行ったこの実験自体が、人の食生活に置き換えた場合、全く生活感のない摂取量であり、この実験結果をもとに、消費者がビタミンEへのネガティブな考え方を持つことが残念だということになっています。
2800倍ということは、42000mgというとんでもない量になるわけですが、日本で市販されているビタミンEサプリメントに配合されているα-トコフェロールの平均的な量は1カプセル中に100mgだと考えると、1日に420カプセルを飲むのと同じことになるわけです。仮に60カプセルが1本に充填されているサプリメントであれば、1日で7本を空けてしまうことになります。これは誰が考えても尋常な量ではないことはわかりますし、これだけの量を「間違って」飲んでしまうことなど到底あり得ないとも考えます。 それを考えると、この実験で設定されたマウスに与えられたα-トコフェロールの量は、人に置き換えた場合でも全く生活感のない量と考えられ、この結果から、「ビタミンEの過剰摂取は骨そしょう症を加速させるかもしれない・・」という結論に間違いはないかもしれませんが、その「過剰摂取」の量には大きな疑問の余地があり、言葉が足りないのではないかと思います。ビタミンEに限らず、常識を超えた尋常ではない量のビタミンやミネラルを摂ることによって様々な体内環境へのネガティブな影響があることは従来から報告されているところです。今回の研究報告の結論に偽りはありませんが、インパクトのある結論だけを、言葉足らずに報道することによって、消費者がビタミンEに抱く考え方にも、ネガティブな印象を与えることになり、いわゆるこれが風評被害につながるのではないでしょうか。 どうか多くの皆さんには、導き出された結果の数字や結論だけに一喜一憂するのではなく、その結論が導き出された背景と、自分の生活環境に照らし合わせた際に、生活感のある結論であるかを見分ける目と耳を養っていただきたいと思います。

さて、明日から週末です。 この週末東京近郊のお花見スポットは大いににぎわうことと思います。温度の変化に注意していただきたい「のはもちろんですが、この時期に意外に多い食中毒など食材の管理扱いには十分注意して、楽しいお花見をしてください。
それではよい週末を!
by nutmed | 2012-04-06 14:01