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第1208回 脚気(かっけ)様の症状が散見する

先週末、以前から気になっていた携帯型炊飯ランチボックスをついに購入しまして、今日ははじめてオフィスで発芽玄米を炊飯してランチをしました。
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サイズはこんな大きさですが通勤でギリギリ持参可能なサイズでしょうか。車であれば無問題でしょうし、炊飯器だけをオフィスに常備しておけば、持って行くのはお米とおかずだけで済みます。
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しっかりカニの穴もできて暖かくておしくいただけました。付属のおかず入れは炊飯時の水蒸気でおかずも温めることができる優れものです。白米のほかに玄米もおかゆも炊けるのでいいですね。 これからしばらくこの炊飯器のランチが楽しみになりました。

さて、今日の話題は現代では珍しくなった脚気(かっけ)症状についてです。昭和の初期までは多くの人を死に追いやった脚気はビタミンB1(チアミン)の不足によって発症することがわかっています。ビタミンB1はたんぱく質、炭水化物を代謝しエネルギーを作り出す際には必須なビタミンの1つで、不足することによってエネルギー不足による慢性疲労が発生することはもちろん、うつ病、筋肉疲労、心臓機能低下などの症状が現れます。最近、栄養カウンセリングで対応するクライアントさんや、健康相談を受ける人の中に多い「慢性疲労」の一部に、全身の倦怠感、食欲不振、足のむくみやしびれ、不眠などの症状を併せ持つ人がいます。これらの症状は脚気の症状と同じものですが、明らかな脚気ではないものの、背景にはビタミンB1の不足が関わっている可能性を秘めているようでもあります。
その原因と考えられる背景にあり、これらの症状を訴える人に共通する事項がいくつかあります。その1つが食事の傾向です。ビタミンB1は糖分とたんぱく質の分解には不可欠なビタミンの1つなので、清涼飲料水、スイーツ、加工食品、インスタント食品、アルコールなどに多く含まれる糖質を分解するため、牛丼、焼肉、ハンバーガーなどのたんぱく質を分解するためには、ビタミンB1が必要不可欠です。脚気に似た症状を持つ人の食生活を見るとかなりこれらの食材の過剰摂取が確認できます。

これだけではなく、私が個人的には、ビタミンB1を吸収するために必要な酵素「チアミナーゼ」の不足が背景にあるのではないかと考えています。チアミナーゼは人間が作ることはできませんが、ビタミンB1を含む多くの素材自身が持つ酵素の1つでもあります。このほか、バクテリアの一部にはチアミナーゼを作り出す菌種があります。人間はビタミンB1の欠乏や不足を来さないためには、ビタミンB1が含まれた素材を意識して食べることによって、その素材が持つビタミンB1を分解するチアミナーゼが胃の中で作用し、ビタミンB1を吸収しやすい状態に分解してくれるわけです。しかし、脚気様の症状を持つ人の食生活、特に一定期間の食餌メニューを確認すると、チアミナーゼが含まれているような食材が想像以上に少ないという点です。
症状が重くシビアでない場合には、サプリメントで一時的にビタミンB1を補うことを考えてもいいでしょうが、ビタミンB1を含んだ素材は、それを分解する酵素チアミナーゼをも含んでいることが多いので、精製漂白された素材ではなく、玄米や全粒穀類を意識して、高熱をかけないように調理にも注意し摂取することで十分初期症状の改善につながると思います。
ハヤ、ナマズ、コイなどの淡水魚にもチアミナーゼが豊富に含まれています。 余談ですが、発展途上国、特に川や湖水の淡水魚を主食にする民族の中には、明らかにビタミンB1含有食材が豊富ではないにも関わらず、脚気の症状が見られない地域があるのは、おそらくこれらの淡水魚に含まれるチアミナーゼの影響ではないかと考えていたことがあります。
by nutmed | 2012-05-22 14:32