第1231回 アルツハイマー予防にナイアシン

今日は上尾記念病院で栄養カウンセリングの日でしたが、連日の猛暑で来院するクライアントさんも大変です。

さて、今日はアルツハイマー(Alzheimer's)の予防にニコチン酸(ナイアシン)アミド:ビタミンB3が有望視されているお話を紹介します。
アルツハイマーの原因背景にはタウタンパク(Tau Protein)という物質(ここでは難しくまた長くなるのでタウタンパクの説明は省かせていただきます)が深くかかわっていることはすでに多くの研究者が動物および人の臨床実験でも証明報告をしているところです。もう10年以上もまえにカリフォルニア大学(アーバイン校)の研究チームが、動物実験によってナイアシンアミドがタウタンパクの発現を560%近く抑えることを証明し,その後人においても同様の結果が報告されました。
実際に私の師匠のDr.ライトのタホマクリニックではアルツハイマーの症状改善と予防にナイアシンアミドをポピュラーに使用していますし、アメリカの栄養療法だけでなく西洋医学のドクターの多くが今日、ナイアシンアミドをアルツハイマーの治療に取り入れて成果をあげています。
ナイアシンアミドはアルツハイマーの改善予防だけでなく、うつ病、パニック症候群、不安恐怖症など多くの精神神経症状の改善に有効であることが報告されています。

ただし、ナイアシンアミドの使用量に際しては留意する点があり、インスリン抵抗性を持った人の場合には、通常量よりも必要量が多いということです。インスリン抵抗性はアルツハイマーのリスクが高くなるという研究報告がいくつか発表されています。2型糖尿病を発症した人の多くがインスリン抵抗性を持っていることが報告されていますが、アルツハイマーのリスクファクターともなる2型糖尿病の人では、1日あたり500-800mgのナイアシンアミドを3回に分けての摂取が有効であると思います。加えて、現在2型糖尿病は発症していなくても家族の中に2型糖尿病を持つ人がいる場合には同様と考えてもいいと思います。
一方でインスリン抵抗性を持たない人の場合には、1日あたり50-100mgを3回に分けての摂取が有効であると思います。
ちなみに私はすでにインスリン抵抗性があり、両親が2型糖尿病であるため、2年ほど前から1日あたり650mgのナイアシンアミドとそれに伴ってその他のビタミンB群のバランスを考えて飲んでいます。

ナイアシンアミドはいわゆる「flush」という顔や皮膚の紅潮が少ないナイアシンのタイプでもありますが、これだけの大量服用に際しては他のビタミンB群の摂取のこともあるので、専門家の指示に従って服用をすることが望まれます。
by nutmed | 2012-07-18 16:08