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第1242回 糖化菌

昨日は全国的に猛暑日の熱波襲来で、各地で熱中症続出でした。関東地方は、調度真上高気圧がドッカリと居座り、雲ひとつない快晴のおかげで、日陰等の逃げ場がなく、刺すような紫外線で、まさに皮膚を傷めつけられた1日でしたが、今日も昨日同様の状況です。

さて、今日は糖化菌についてです。 最近ブログやFaceBookの購読者からの質問で目立つのが乳酸菌で、どんな乳酸菌がいいか?という質問が多いようです。結論から言えば、症状や消化分解能力、年齢などによって最適な乳酸菌を選択することが望ましいと思いますが、腸の働きをリズミカルにし、便通の状態にもプラスの影響を出しやすい菌として、比較的オールマイティに使える常備してもいいのが糖化菌だと思います。糖化菌はある意味では乳酸菌の働きを向上させる共生バクテリアでもあります。
以前、乳酸菌のリサーチをしていたところ、糖化菌乳酸菌の共生効果について書かれた文献をいくつか見つけて、この糖化菌の性質を調べていくうちに、乳酸菌と一緒に摂ることで乳酸菌の作用が数十倍も向上する可能性がわかりはじめました。
糖化菌は単独で整腸作用、瀉下作用の目的で日本でも医薬品として使われている歴史がありますが、これらの目的以上に糖化菌には優れた性質があることから、日常的に乳酸菌とともに摂取することは有効だと思われます。
糖化菌は納豆をつくるときに使われる「納豆菌(Bacillus natto)」が有名ですが、乾燥した芽包生菌の状態で存在可能で、胃酸の強い酸性、アルカリ性、熱やタンパク質の変性の影響を受けずにほぼ100%安定した状態で腸まで届けることができます。
この5年間にアメリカ、韓国、イタリア、オランダで発表されている研究報告を見ると、糖化菌の1つであるポリファーメンチカス菌(Bacillus polyfermenticus)には、過敏性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病といった腸の症状の背景にある腸粘膜の炎症の治癒促進をする作用があることがわかりはじめています。
そのほか、糖化菌は乳酸菌と共生することが確認されていて、腸内で乳酸菌の増殖に一役も二役もかっていることがわかっています。乳酸菌の共生菌としては糖化菌のほかに酪酸菌が知られていますが、糖化菌は酪酸菌との相乗作用が期待でき、乳酸菌・酪酸菌・糖化菌のコンビネーションによって腸の炎症や便通の改善に非常に有効であると思います。
さらに、お隣韓国の研究グループの報告では、糖化菌の1つであるポリファーメンチカス菌(Bacillus polyfermenticus)にはコレステロール、中性脂肪の抑制作用が確認されています。
日本でも薬局で処方箋なしに購入できる乳酸菌・酪酸菌・糖化菌のコンビネーション菌製剤がいくつか販売されています。
代表的なものは「ビオスリー」「ビオスカイ」という商品です。過敏性腸炎で便秘や下痢を繰り返すような症状を持った方、脂質代謝を良好にしたい方には日常的に使っていただきたいプロバイオティクスバクテリアの1つです。

もし、現在、常用している乳酸菌があるのであれば、その乳酸菌と一緒に糖化菌を摂ることで、プラスの相乗作用が期待できると思います。
by nutmed | 2012-08-23 10:12