第1244回 痛みのコントロール

昨日は新大阪でカイロプラクティスの先生たちに副腎疲労と炎症について講義を3時間行ってきました。
今年は3回の講義を行う予定で昨日はその2回目でした。 真剣に受講していただいたので、あっという間の3時間でした。

今日は前回の炎症のコントロールに続いて痛みのコントロール素材としてのフェニルアラニンについてです。
痛みについては世界中の科学者が研究を続けていますが、最近の報告内容を見ると痛みはかなりコントロールできることがわかってきているそうです。それも合成された薬ではなくナチュラルな素材でです。
多くの研究者が痛みのコントロールでアプローチをしてきた物質で、フェニルアラニン(DL-Phenylalanine)はその有効性が高いと考えられています。従来の痛み止成分と異なるのは、痛みをのものを止める作用ではなく、痛みの原因となる細胞の炎症、損傷を治し、痛みの発生源の問題を改善抑制することにあります。

さて、今日は1つ、「オピオイド(Opioid)」という専門用語を覚えてください。医療関係者以外でopioidの文字を見てopium(アヘン)を思い出した方はすばらしいです。オピオイドは鎮痛薬の総称として使われている言葉です。脊髄や脳の中の痛みを伝える神経にはオピオイド受容体という組織があり、こ こに作用して痛みを止める薬の総称をオピオイドと言います。フェニルアラニンは天然の鎮痛成分(Natural Opioid)ということができます。

痛みのコントロール素材として最も注目されているアミノ酸は必須アミノ酸の1つフェニルアラニン(Phenylalanine)は、神経伝達物質であるノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、アドレナリン(エピネフリン)、ドーパミンの前駆体であるチロシンというアミノ酸に変化をします。

フェニルアラニン、正確にはD-フェニルアラニン(D-Phenylalanine)には、痛みの発生にも関係するエンケファリンナーゼ(enkephalinase)という酵素をブロックする働きがあることが研究によって報告されています。エンケファリンナーゼは,、人間が作り出す鎮痛物質であるエンケフェファリン(enkephalins)を分解し、痛みを増長させてしまう可能性がありますが、D-フェニルアラニンは、このエンケファリナーゼを抑制する作用が平均で60%ほどあることが報告されています。鎮痛薬の中にはこのメカニズムを用いてD-フェニルアラニンを配合している薬もあります。
エンケファリンにおは中枢神経のバランスをとる作用があり、鎮痛作用のほかにうつ状態を安定させてくれる作用、多幸感 高揚感を生み出す作用があります。

フェニルアラニンには中性脂肪を分解させる作用があることが報告されていますが、食欲刺激を増す作用もありますので、単独での使用には注意が必要です。
by nutmed | 2012-08-27 17:29