第1253回 消化の仕組みを考えた食事方法

今日は二十四節気の白露。草木に露が宿って白く見える頃。今朝は昨晩の雨のおぁげもあって、今までよりも気温が下がった所が多く、涼しく感じられました。

さて、今日は消化酵素が最適な環境条件で作用する仕組みを考えた食事の仕方について紹介します。
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まず、上のグラフを見てください。縦軸は温度で、横軸は酸性アルカリ性を示すpHです。このグラフは、3つの栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質)を消化分解する消化酵素が働く環境条件を表したものです。左から、たんぱく質を分解する酵素のプロテアーゼ、次が炭水化物を分解するアミラーゼ、最期が脂質を分解するリパーゼです。それぞれのグラフの曲線は、それぞれの消化酵素が働く状態を示していて、曲線の高いピークの条件が最も消化酵素の働きが良好になる環境条件であることを意味しています。
食材に含まれる3つの栄養素を正しく消化分解し、次の腸で正しく吸収させるためのプロセスを考えると、全ての栄養素が同じ条件下で、同じように消化分解されるわけではないことが分かると思います。 したがって、この消化酵素のプロセスと栄養素のベストマッチングを考えた食事の仕方をすることが、食材に含まれる栄養素を分だなく消化分解することができるということにもなります。もちろん、3つの消化酵素を生産する能力(膵臓や肝臓、胆のうの状態)にも影響を受けますが、消化分解の前提は3つの消化酵素の性格を十分考えた食事の仕方にあると思います。
昔からファストフードが栄養学的にも好ましくない食材だと言われ続けてきた背景には、使用されている食材の質にも問題があるのでしょうが、私はこの消化酵素の仕組みとプロセスを全く無視した食材の提供の仕方に問題があるとも感じています。 俗に、早食いは万病の元と言われてきた背景にあるのも、この消化酵素の働きと仕組みにあって、肉、米や麺類、野菜、脂を短時間で一度に胃の中に送り込むことによって、胃の中が急激に酸性に傾き始めるわけですが、この強酸性の環境下では炭水化物も脂質も、その分解を得意とするアミラーゼ、リパーゼが本領を発揮できないとも言えるでしょう。
医食同源とは良く言ったもので、60兆個の細胞が必要としている栄養素を正しく供給するための食事。その食事の仕方が、この消化分解の仕組みとプロセスを無視して進められ、継続することによって、不定愁訴を代表とする様々な症状が現れてくるわけですね。
食事はゆっくり時間をかけて、と言いますが、何も意味なく時間をかけてと言っているわけではないということは、この3つの消化酵素の仕組みを見れば一目瞭然ですよね。

明日から週末ですが、是非皆さんも週末の食事で、この3つの消化酵素を意識した食事の仕方をしてみてください。
まずは、米や小麦、穀類等の炭水化物から先に食べるよりも、消化に時間がかかり強い酸が必要な肉や魚等のたんぱく質を食事の前半に持って来て、エネルギー源にはなりますが瞬時に糖分に分解される炭水化物と脂質を食事の後半に持ってくるような食事をしてみて、食後の体調を感じて見てください。

それではよい週末を
by nutmed | 2012-09-07 10:30