第1254回 夏バテ引きずらない栄養素

昨日の日曜日は、東京の御成門でカイロプラクターとアスリートを対象にした「アスリートのための栄養学講座の1回目」の講義を4時間行ってきました。昼からの講義にも関わらず参加者の皆さんは熱心に聴講してくれて、皆さん何枚も目からウロコを落としてくれたようで、演者の私もこの後の2回目3回目が楽しみです。

さて、今日はチラホラと聞こえてきた秋の気配を前に、記録的な猛暑で痛めつけられた体内環境の回復に有効な栄養素の消化をします。人間がい生きるために不可欠な酵素は約5000種類と言われています。食べた食物を消化分解するための消化酵素のほかにも、エネルギー源となる糖分を代謝するための代謝酵素など、その種類は様々です。これらの酵素の中でも代謝酵素の生産能力や、酵素の働きをサポートする補酵素としてのビタミンミネラルが不足していることによって、エネルギー生産能力にも影響を来し、疲労を引きずるような状態を招くことが少なくありません。
今年のような記録的な猛暑によって連日痛めつけられた体内環境からくるエネルギー^生産能力の低下が招いた疲労の改善には、これらの補酵素を効果的に補うことが有効と考えます。
皆さんは「補酵素」と言うと真っ先に思い浮かべるのは一時大流行した「補酵素Q10」ではないでしょうか?これからお話する補酵素は確かにCoQ10とも同類のものではありますが、もっと皆さんの身近にある栄養素のビタミンとミネラルです。
補酵素とは文字通り酵素の働きを補うもので、酵素が正しく働くためには不可欠な物質で、言ってみればサポーターのようなものでしょうか。人間はほとんどの補酵素を自ら作ることができないために食物(場合によってはサプリメントから)から得ることになります。ビタミンの中で補酵素としての働きが最も多いものは水溶性ビタミンであるビタミンB群で酵素の働きを直接的に補うビタミンです。

・タンパク質、炭水化物そして脂質を分解してエネルギーを作り出す酵素のサポーター
VB1:チアミン、VB2:リボフラビン、VB3:ナイアシン、VB5:パントテン酸、ビオチン
・アミノ酸の代謝をする酵素のサポーター
VB6:ピリドキシン
・細胞の修復再生に働く酵素のサポーター
葉酸、VB12:コバラミン


雑誌やサイトにあるサプリメントや栄養についての記事で、「疲労回復のためにビタミンB群が有効!」や「ここ一番のエネルギー補給にビタミンB群!」、またスポーツ選手が疲労回復の目的で通っているということで口コミで話題になった「ニンニク注射」。皆さんの多くはビタミンB群が不足すると、またはビタミンB群を補うことで疲労回復ができるものと考えている方が少なくないと思います。それはあながち間違いではないのですが、疲労の原因となるエネルギーが不足する原因の多くは、単にビタミンB群それ自体の不足ということではなく、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB5、ビオチンがタンパク質、炭水化物、脂質を分解してエネルギーを作り出す酵素のサポーターであるからというほうが正しいでしょう。
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これからの季節,疲労を引きずらないためのエネルギー源確保のためのビタミンミネラル補充食材として私がお勧めするのは、サンマですね。サンマにはビタミンB群が豊富に含まれていることと、のっている脂のほとんどがオメガー3系の必須脂肪酸DHA/EPAですので、細胞のダメージ回復にはうってつけの食材です。
余談ですが、サンマに含まれているビタミンB12の含有量は動物性たんぱく質の中でも群を抜いていて、牛肉の12倍にもなります。 もちろんビタミンB12を正しく吸収して恩恵を受けるためには、胃酸が十分に分泌されている必要があることは言うまでもありませんよ。
by nutmed | 2012-09-10 09:34