第1262回 重い低血糖の人に多い高血圧の背景

先週末、名古屋で開催されていた日本高血圧学会の中で、興味深い報告があったので紹介したいと思います。9月22日に同学会で国立国際医療研究センター病院から発表された、重症の低血糖症状を発症した人では、高率に高血圧症状が発症するという報告がされています。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsh2012/201209/526896.html
これは欧米でも以前から報告されていた内容ではありますが、今回の報告内容をみる限りでは、同病院に救急搬送され、重症低血糖診断された患者の搬送時の血圧をレトロスペクト(過去に遡って)調査した結果として、高血圧と診断できる患者が有意に多かった。また、その原因は、血圧を上昇させるカテコールアミンの分泌量が増えたことによるものと考えられると結論付けています。
私の中で、低血糖症状の人で血圧は高くなる背景には、以前から紹介してきた副腎疲労がその背景にあるものと考えています。副腎が疲弊し副腎の働きが低下する(実際には副腎疲労の初期段階では一時的に副腎機能更新状態になる)しますが、このときに、副腎皮質ホルモンで電解質(ナトリウムとカリウム)のバランスをコントロールするアルドステロンの分泌量と働きにも影響があり、血圧を上昇させるナトリウムが細胞中に増加するためだと考えています。もちろん、全てではないにしても低血糖症状の多くが、そのスタートを副腎疲労からきることも背景になります。
既に、低血糖症状持っている方は、定期的に受けているであろう血液検査でナトリウムとカリウムの数値とバランスを確認してみることをお勧めするとともに、症状が重症化し血圧が高くならないよう予防することも重要です。
by nutmed | 2012-09-26 14:28