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第1264回 今だから米ぬかに注目してみよう

台風一過の昨日は残暑がぶり返し、7月中旬を思わせるような陽気でしたが、さすがに彼岸過ぎたので、湿気はなくカラッとした暑さでしたね。すでに台風20号、21号が相次いで発生したようなので、今週末には再び雨風が強くなるようです。今回の台風はマリアナ諸島からまっすぐ北上するようなので、関東を直撃するかもしれませんよ。

さて、今日の話題は米ぬかです。
ここ最近の欧米の癌研究者や栄養学者が高い興味を持っている日本古来の食材が「米糠(こめぬか)」です。かつては日本中どこの家庭にいっても伝統の糠床があって、その家ならではの漬物がありましたね。
この米糠には鉄を強力にキレート(捕まえて排泄する)する作用をもった機能性成分が含まれています。その名は「IP6」。イノシトールヘキサフォスフェート(inositol hexaphosphate )という成分です。IP6は米ぬかのフィチン酸を構成する成分で、今米国で癌予防に効果があるのではと注目されています。
癌細胞はもともと鉄の含有量が多い細胞で、この鉄が癌細胞成長の鍵ともなるミネラルなんですね。そしてIP6にはこの鉄をキレートする能力があるというわけです。
「IP6が鉄とキレートしてしまうのでは貧血になっちゃうのでは?」という質問が寄せられる前にお答えしましょう。結論から言えばIP6は赤血球中に含まれる鉄とはキレートし難いといえます。その理由は、赤血球中に含まれる鉄は、同じく赤血球中に含まれるヘモグロビンと言うたんぱく質と強固に結合しているためなんです。
日本人が長寿で、かつては癌、特に消化器癌の発症率が低かった背景には、米糠、漬物を食べていたことが理由というのはあながち否定はできないかもしれませんね。
IP6には、鉄のキレート作用のほか、腎結石の合成を抑える予防改善作用、2007年にはウラニウムを捉まえキレートする作用があり、放射線被ばくの事後対応や予防にも有効であることが報告(Radiat Prot Dosimetry (2007) 127(1-4): 477-479 first published online July 12, 2007 )されています。
by nutmed | 2012-10-02 13:49