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第1239回 アルツハイマーの予防と症状改善にセージが有効

今日は最初にお知らせを1つ。私の2012年最終セミナーが12月1日(土)に開催されますが、本日現在座席には十分余裕があるそうです。今回のテーマは最近増加傾向になる「腹部膨満」の原因と改善についてです。ご興味がある方はどうぞ参加ください。

さて、今日紹介するテーマは、アルツハイマー症の予防、症状改善にセージが有効であるという内容です。
セージ(Sage)と言えば、日本人にもなじみのあるハーブの1つで、イタリアンをはじめとして、匂いの強い食材の匂い消しに使ったり、ハーブティーやセージをオリーブオイルに漬けて、セージオイルとしてもポピュラーなシソ科のハーブになりましたね。
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日本でよくつかわれるセージは2種類あり、最もポピュラーなセージは学名で言うとSalvia officinalisで、セージと言うと一般にはこれをさし、和名ではヤクヨウサルビアと言います。もう1つはSalvia lavendulaefoliaと言い、最近のセージのハーブティーでよく使われるラベンダーセージがこれにあたります。
セージは栄養療法におけるハーブ療法でも頻繁に使うハーブの1つで、ローズマリーなどとともに、腸内バクテリアの異常繁殖(ガス)、閉経前後の発汗、生理中の不整出血、化膿どめ、歯槽膿漏の改善などの目的で使用するハーブです。これらの薬理作用とも言える昨日の背景にはセージに含まれるカルノシン酸(Carnosic acid)という天然の化学物質の作用があります。カルノシン酸はセージやローズマリーに含まれており、上記のような作用のほか、酸素や紫外線による細胞の酸化を抑制する強力な抗酸化作用があります。
このカルノシン酸には、脳内の細胞間で様々な情報をやり取りしたり、記憶力に関わる働きをするアセチルコリンと呼ばれる化学物質の働きに直接的な影響を与える作用があることがわかっており、10年ほど前から、アセチルコリンの量が低下することと、その症状に深い関係があることがわかっているアルツハイマー症や痴呆症の予防と症状の改善に、カルノシン酸が多く含まれるセージに大きな期待が寄せられています。
以前からの研究によって、アルツハイマー生痴呆症の症状には、アセチルコリンの減少が深く関わっていることが分かっていますが、アセチルコリンが減少する原因の1つにアセチルコリンを分解してしまう酵素のアセチルコリンエステラーゼ(AChE)が何らかの原因で増加すると考えられています。
実は、現在世界中でアルツハイマー性痴呆症の改善のために処方されている治療薬のほとんどが、このアセチルコリンエステラーゼ(AChE)の働きを阻害するアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤と呼ばれる薬です。アセチルコリンは重要な神経伝達物質で、神経細胞で分泌されたアセチルコリンを受け取った神経細胞は興奮状態になりますが、興奮状態が長時間持続すると死んでしまうため、アセチルコリンエステラーゼという酵素が働き、アセチルコリンを酢酸とコリンに分解します。
カルノシン酸が含まれたセージをアルツハイマー性痴呆症の42人の患者に4カ月間摂取してもらった臨床検討が2003年2月のthe Journal of Clinical Pharmacy and Therapeuticsに、イランのテヘラン大学の研究チームによって報告されており、認知機能の大幅な改善が見られたことが報告されています。
有効性を得るためにはフレッシュな生のセージでも、乾燥したドライセージでもかまいません。
セージはトマト、ニンニク、タマネギ、肉、パスタ、魚との相性もいいので、アルツハイマー予防の目的であれば、1日に生の葉を5-10枚(1人分)を料理に使って食べるか、フレッシュティーにしてハーブティーとして飲んでもいいでしょう。
セージの使用に際しては注意点もあります。
妊娠中、授乳中の女性はセージの使用は避けるべき。(セージに含まれるツヨン (thujone)の影響)
関節炎、関節痛、頻繁な痛風発作を患っている人は、セージに含まれるカルノシン酸の作用でアセチルコリンが増えることによって症状が憎悪することがあるので要観察。
セージには血糖を下げる作用があるので、低血糖の人は要注意です
by nutmed | 2012-11-06 14:51