第1242回 アーモンドが血糖値の上昇を予防

11月に入ってセミナーや講義が目白押しのシーズンになり、12月中旬までほぼ毎週末が講義またはセミナーで埋まりました。いままでの講義と異なるのは、対象者がより医療のスペシャリストの傾向が強くなってきたことでしょうか。私としては事前の資料作りや専門性を求められる内容だけに、それなりに大変なんですが、それ以上にやりがいのある講義です。

さて、今日の話題はアーモンドについてです。
アーモンドの機能性については2000年ころからアメリカを中心に、コレステロール、中性脂肪の抑制効果、食欲抑制、肥満予防の作用があることが研究報告されています。
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今回はその中でも2011年にアメリカのアリゾナ州立大学の研究チームの報告内容(Cohen AE, Johnston CS. Almond ingestion at mealtime reduces postprandial glycemia and chronic ingestion reduces hemoglobin A1c in individuals with well controlled type 2 diabetes mellitus. Metabolism (2011), doi:10.1016/j.metabol.2011.01.017
PR Newswire (http://s.tt/1tFdt)から、1日あたりアーモンドを60-90g食べることで、血糖値の上昇を抑え、糖化の指標デモあるヘモグロビンA1c(HbA1c)が平均で4%低下するという報告を紹介します。
過去に報告されているアーモンドの研究報告でも紹介されているように、アーモンドには優良な脂肪酸が含まれていて、アーモンドに含まれる脂質のおよそ90%が不飽和脂肪酸です。また、アーモンドの約20%がたんぱく質です。アーモンドと言うと「脂肪、カロリーが多い・・」と敬遠される向きもあるようですが、このように、細胞にとっては最適な必須脂肪酸が豊富なので積極的に食生活に取りこんでもいい素材です。
アーモンドが血糖値を抑える作用の何時には、豊富に含まれる必須脂肪酸があります。以前のブログでも紹介しているように、2型糖尿病の背景には脂肪細胞における炎症が深く関わっているおとから、この炎症を抑えることによって、インスリンに対する抵抗性を改善し、血糖値を抑制すると考えられます。このほか、アーモンドには機能性成分のフラボノイドが豊富にに含まれていることが分かっていて、果肉に含まれるケンフェロール、ケルセチン、皮に含まれるカテキンなどがあります。特にケルセチンについては以前のブログでも紹介しているようにケルセチンには血糖を抑える作用があることからも、アーモンドに含まれる優良な脂肪酸とこれらのフラボノイド類は、血糖値上昇を抑える、また予防のための機能性素材だと言えます。
ただ、アーモンドを選択する際には、油で揚げたフライドアーモンドではなく、ドライローストのほうが必須脂肪酸を壊すことがないので注意してください。
by nutmed | 2012-11-16 10:42