2012年 12月 17日
第1248回 インフルエンザの症状改善と予防にビタミンD
そんなことで今日はインフルエンザの症状改善と予防、特に小児に対してはビタミンDが有効であるというお話です。ビタミンDがインフルエンザの予防に有効であることは以前からこのブログでも紹してきました(2009年5月のブログ)
今日は2010年に日本の慈恵医大の研究チームによって行われた334人の学童児を対象にした臨床調査結果がアメリカの臨床栄養学会誌で報告されています(Urashima M, Segawa T, Okazaki M, Kurihara M, Wada Y, Ida H. Randomized trial of vitamin D supplementation to prevent seasonal influenza A in schoolchildren. Am J Clin Nutr. 2010;91(5):1255-1260) この報告によると、2008年12月から翌年2009年3月までのおよそ4カ月間にわたって、ビタミンD3をサプリメントで毎日30マイクログラム(1200IU)飲んでもらった167人の児童と、ビタミンD3のサプリメントを飲んでいない167人の児童のグループに分け対性調査を行った調査を行っています。結果としてビタミンD3を飲んでいたグループではインフルエンザ(A型)に感染した児童が18人(10.8%)に対して、ビタミンD3を飲んでいなかったグループでは31人(18.6%)の児童が感染し、そのうち12人がぜんそく症状を併発したことが報告されています。 ビタミンDには気管支の粘膜の機能改善に有効であるという報告は以前から多少の報告がありますが、2012年にモンゴルの児童を対象に行われた、インフルエンザと、それを原因とするぜんそくの予防におけるビタミンDの効果の検討の報告を見ると、1日に7.5マイクログラム(300IU)のビタミンD3が強化添加された牛乳を飲んでいた児童に対して、牛乳を飲んでいない児童ではインフルエンザに感染しやすく、その後ぜんそくを発症しやすく、それらの児童の血液中のビタミンDの活性(25-OH-ビタミンD)を測定すると、数値が非常に低い(平均で7ng/ml)ことが報告されています。
ビタミンDは日光浴(1日当たり10-15分)で1日に必要なビタミンD量が自分の体で合成できることから、この時期は特に小児の日光浴を推奨するとともに、適宜サプリメントでビタミンDを摂ることがインフルエンザの感染予防と気管支症状の予防につながるものと考えます。


