2012年 12月 20日
第1250回 スギナ(ツクシ)の質問公開回答
さて、今日は読者の方からの質問に対する公開回答をしたいと思います。
質問の内容は、以前にも少し紹介した、ケイ素が豊富に含まれるハーブとしてのスギナ(Horsetail)についてです。内容は多少マニアックな質問ですが、こういう質問が寄せられると何故か嬉しくなってアドレナリンが暴発状態の私です。
「おはようございます。ハーブのスギナについて教えてください。スギナは貧血を誘因すると説いている方がいますが、コラーゲンを体内で合成するため、また骨や歯をつくるためには不可欠のケイ素が豊富に含まれたスギナですが、貧血を招くということであれば気になります・・・」

スギナはケイ素のほかに鉄も豊富に含んだハーブ素材なので、貧血の症状改善には重宝されるハーブです。一方で、栄養療法、ハーブ療法で貧血の改善のためにスギナを使う場合の鉄則条件があります。それはスギナに含まれるチアミナーゼというビタミンB1(チアミン)を分解する酵素が除去加工されたスギナを使うことです。
貧血の改善に有効なスギナは、一方で、貧血の種類の1つである巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)の原因にもなるビタミンB1の不足を招く可能性も秘めています。巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ Megaloblastic anemia)とは、ビタミンB12または葉酸の不足欠乏によって正常な赤芽球が作られず、異常な巨赤芽球がつくられるために起こる貧血ですが、同じビタミンB群のビタミンB1の不足欠乏によっても起こる可能性が高い貧血でもあります。
このため、私が栄養療法で使うスギナは「チアミナーゼフリー」のチアミナーゼが除去されたスギナを使います。
ビタミンB1が不足することによって起こる症状には貧血のほか、疲労、腹部膨満、うつ症状などがあります。
日本で漢方や生薬として扱われているスギナはチアミナーゼ除去加工をした素材ではないと思われるため、チアミナーゼはスギナ以外にも、ワラビなどのシダ類、ハヤ、コイ、ナマズなどの淡水魚にも含まれています。
チアミナーゼは人間が作ることはできませんが、ビタミンB1を含む多くの素材自身が持つ酵素の1つでもあります。このほか、バクテリアの一部にはチアミナーゼを作り出す菌種があります。


