第1254回 2013年新年に思うこと  能動的予防医療

新年あけましておめでとうございます。今年は栄養医学研究所を設立して12年、2度目の巳年になります。
栄養医学研究所も私も次のステップへのステップアップの年になります。この20年間蓄積してきた知識、ノウハウ、経験を体系化し、スペシャリストの育成と次の世代の育成のため、今まで以上に教育啓蒙活動にフォーカスする最初の年になります。
このブログも今年の6月で8年目を迎えますが、昨年スタートしたFaceBookとともに、今後も栄養、栄養療法に関わる情報の発信を続けていきますので、今後も臨床栄養士のひとり言の購読をよろしくお願いいたします。 また、2013年が皆さんにとって穏やかで輝く年となりますように願っております。

さて、2013年最初の話題は、私が考える今後の日本における代替医療についてです。新政権になって連日「金融緩和」が話題になり、その期待感から株価や為替相場にも影響が出始めています。一方で世界に目を向けると安部政権への期待感はすでにその先のステップに目が向けられていて、「規制緩和」への期待感、特に医療分野の大幅な規制緩和の要望が強く、今後安部政権としては避けては通ることができない重要な課題になると思われます。医療分野の規制緩和の中で大きなウェイトを占めるのが「自由(自費)診療」の台頭ということになるでしょうか。自由診療のカテゴリーの中でも「代替療法」の需要は今後さらに増えるものと考えられ、その背景には高齢化が進むにつれて予防医療の必要性が益々増加することがあると思います。私が考える予防医療は、従来の検診や人間ドック、生活習慣指導、食事・栄養管理のいわば「受動的予防医療(Passive Preventive medicine)」から、生活習慣の中に機能性の高い素材を積極的に摂り込み、適度ではなく「適切」な運度を継続することで「能動的予防医療(Active Preventive medicine)」を積極的に進めることが必要と考えています。年に1回の健康診断による早期発見、早期治療は重要であることは間違いないですが、依然として「ことが起きてから対症する医療」であることも否めません。私が関わる栄養療法は代替医療の1カテゴリーではありますが、60兆個もの細胞で構成された臓器組織の機能、働きには不可欠な栄養の素材、消化分解、吸収、そして代謝を正しく適切に行うことは、能動的な予防医療を瀬kky9億的に進める手段でもあると考えています。そのための知識とノウハウを持つスペシャリストの必要性は今後一層高まるものと思います。
by nutmed | 2013-01-08 09:48