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第1271回 偏頭痛の改善について

昨日は佐賀県の歯科医師グループの会で講演会を行いました。テーマは「歯科医が市民の健康管理の番人(ヘルスゲートキーパー)になるべき」という内容です。私は以前から、栄養を摂取するための物理的な最初のプロセスでもある咀嚼にかかわる歯のスペシャリストである歯科医が、栄養療法を身につけて、健康増進、未病促進を行うためのベストポジションにいるスペシャリストであると考え続けています。8年ほど前にも同じコンセプトでいくtかの歯科医のグループや団体に対して提案をしたことがありますが、時期が熟していなかったこともあり、なかなか受け入れられる状況にはなりませんでした。しかし、この数年で国民の健康管理に対するあらゆる欲求と要望の需要が高まってきたこおで、今後はこのようなヘルスゲートキーパーとしての歯科医が求められていくものと強く実感しています。昨晩の講演会には20名ほどの歯科医と歯科衛生士さんが集っていただき、真剣に聴講していただきました。今後はこの活動を深く掘り下げ、いずれ近いうちに、モデルケースとなる歯科クリニックをつくりあげていく予定です。

さて、今日のテーマは偏頭痛とその改善についてです。
統計学的な調査によると、日本人の15%ほどが大なり小なり、定期的な片頭痛に悩まされているということです。その15%全体のうち、85%の人は薬に頼って症状の改善を試みているとも言われています。
薬で症状の改善を試みている人の多くは、生活の中に片頭痛が居座ることで、薬で対症療法をしながら長く付き合っていくことを半ば覚悟しているのではないでしょうか。
すべての背景ではないものの、片頭痛がビタミン、ミネラルなど栄養素の過不足に深くかかわっていることと、それらの栄養素を必要とするミトコンドリアの働きや状態にかかわることがわかってきました。もう少し詳しく言えば、ミトコンドリアで作られるエネルギーの生産にかかわる栄養素が片頭痛の原因である可能性が少なくないということです。

その栄養素と補酵素をあげると以下の成分になり、いずれもミトコンドリアでエネルギーを生産する際には不可欠な成分です。
・マグネシウム
 エネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)の合成に不可欠なミネラル
・リボフラビン(ビタミンB2)
 エネルギー生産過程で生まれる電子を運搬するために不可欠なビタミン
・Co-Q10
 エネルギー生産過程で生まれる電子を運搬するために不可欠な補酵素

実際にこれらの栄養成分と補酵素が不足することと片頭痛の症状に与える影響の臨床実験の結果が報告されていますので、いくつかを紹介しましょう。

1、マグネシウム
81人の片頭痛患者をABのグループにわけ、Aグループ(42人)には1日あたり600mgのマグネシウム(クエン酸マグネシウム)を、Bグループ(39人)には偽薬(プラシボ)を12週間投与した結果、Bグループでは7人で片頭痛の改善が見られたのに対し、Aグループでは17人で片頭痛の改善が見られています。

2、リボフラビン(ビタミンB2)
45人の片頭痛患者をABのグループにわけ、Aグループ(23人)には1日1回400mgのリボフラビンを、Bグループ(22人)には偽薬(プラシボ)を3か月間投与した結果、Aグループでは14人が1日あたりの片頭痛が起こる回数が半分になったことを実感し、Bグループではそれが3人でした。
この研究では1日あたり400mgという通常のビタミンB2の推奨摂取量の40倍近い摂取を行っていますが、1日あたり20-45mgの摂取でも十分改善効果があるという研究結果も出ています。

3、Co-Q10
42人の片頭痛患者をABのグループにわけ、Aグループ(20人)には1回あたり100mgのCo-Q10を1日3回、Bグループ(22人)には偽薬(プラシボ)を4か月間投与した結果、Aグループでは10人が1日あたりの片頭痛が起こる回数が半分になったことを実感し、Bグループではそれが3人でした。
by nutmed | 2013-03-29 08:56