第1285回 再びビタミンDについて その3

誰が仕掛けているのかはわかりませんが、このところメディアでは盛んにビタミンDのことを取り上げてくれるので、少しでもビタミンDに対する関心が高まることは喜ばしいことではあります。
ビタミンDを自らの皮膚で、コレステロールから合成されることはまちがいないことですが、前回説明したように、ビタミンD3の合成には紫外線のB波が必要になることと、同時に紫外線のA波はビタミンD3を破壊してしまうことを小野えておく必要があります。
今回はもう1つ興味深い話を紹介します。アメリカのハーバード大学をはじめ多くの研究気管の研究者が、11月から3月にかけてのビタミンDの皮下合成の北限を報告していますが、総合すると北緯34度付近がその北限と考えられるようです。この時期に北緯34度よりも北に住んでいる人は、紫外線B波の照射量が少ないために、日光浴をしても自らの皮下で剛至できるビタミンD3の量は通常の50%以下に低下するということです。
第1285回 再びビタミンDについて その3_d0070361_16362324.jpg

この地図の赤いラインが北緯34度線ですからこのラインより北の住民では、冬季にはビタミンD3の合成量が通常よりも半減するということになります。
したがって、紫外線のAB波のことだけでなく、季節によってB波の照射量がことなるということを考えると、日光浴をすれば、だまっていてもビタミンD3が自分の体が作ってくれるということはないわけです。
10月から翌年3月にかけて雨季を迎える北米ワシントン州やオレゴン州は北緯34度おり北に位置する土地でもあり、全米の中でもビタミンD3のサプリメントの消費量が最も多い土地柄でもあります。これはアメリカだけでなく、ドイツ、オランダ、北欧諸国が。亦エスキモーやイヌイットがビタミンD3の摂取を意識し、特にビタミンD3の摂取源としてタラやサバ、イワシなどの魚類を積極的にラベル背景もここにあると考えます。
我が二歩ではどうでしょうか。冬季にビタミンD3の強化キャンペーンを行っている自治体があるという話は私は聞いたことがありません。
ビタミンDは他のビタミンに比べて体内での作用が未解明の部分も多いビタミンですが、その理由の1つは、名前こそビタミンと命名されていますが、実際にはビタミンよりも機能性が高く、ビタミンDはもはやビタミンではなくホルモンであると考える研究者が増えつつある物質でもあります。
私がアメリカで勉強しているときから、多くの栄養療法医師がアトピー性アレルギー皮膚炎やじんましん、リウマチ、胃腸炎など炎症性の症状の治療に積極的に使ってきた実績があるビタミンD3ですが、西洋医学の臨床医の中にも、歯科医の中にも炎症の緩和のためにビタミンD3を積極的に使う医師が多くなっています。
このような背景があるビタミンD3は、そのほかのビタミン以上に、不足が慢性化することによって、炎症や症状のタネを作ってしまうことになり、最初は自覚症状すら感じない状態が、いつしか炎症性の明確な症状として現れてくることになるわけです。
by nutmed | 2013-05-24 16:35