第1288回 意識して欲しいビタミンKの摂取 その1

、今日からしばらくビタミンKをテーマに進めていきます。
ビタミンKはほかのビタミンに比べると、あまり話題にはならない地味なビタミンのようですが、とんでもない! ビタミンKはある意味ではビタミンのスーパースターともいえるビタミンなんです。
ビタミンKは現在までに7種類の存在がわかっています。自然界に存在するのはその中のビタミンK1(フィロキノン)とK2(メナキノン)になります。ビタミンKはよく「血液凝固ビタミン」とか「骨のビタミン」と呼ばれています。それにはビタミンKの働きが背景にあって、ビタミンKがグルタミン酸というアミノ酸に「補酵素」として作用し、血液が定常に凝固するために働くことと、血液が固まるために必要な物質がカルシウムと結合できるように働くことにあります。骨粗鬆症治療のためにに処方される(メナテトレノン)という薬がありますが、これもビタミンK製剤です。

ビタミンKが不足することによって現れる症状としては鼻血が出やすい、胃腸からの出血、生理のときの出血が多い、血尿、血液が固まりにくいなど血液の凝固にかかわる症状のほか、骨折をしやくくなったり、骨の密度が低くなるなどの症状が現れます。このほか、リウマチの痛みの軽減にも有効であることが期待されており、2008年6月に日本人の研究者による研究にビタミンKとリウマチのことが報告されいて、コラーゲンにかかわるリウマチの痛みの軽減にビタミンK2が有効であることが報告されています。

これに加えて最近の海外の研究によると、老化抑制、前立腺がんの治療にもかかわることが報告されていて、現代生活がかかえる問題の改善のためのビタミンとして大きな期待が持てるビタミンといえます。
by nutmed | 2013-05-31 08:28