第1336回 2型糖尿病の症状改善にピニトールが有効

今日のテーマは、2型糖尿病の最大の原因と目されている、インスリン抵抗性の改善に非常に有効とされ、ここ数年医薬品メーカーを巻き込み注目されている、天然の機能性素材「ピニトール」について紹介します。
欧米のハーブ療法やアーユベーダで、血糖上昇野改善、疲労回復、不妊改善の目的で、古くから使われてきた素材に、鮮やかな赤い花を咲かせるブーゲンビリアの葉(Bougainvillea spectabilis)があります。

このブーゲンビリアの葉に含まれている機能成分がピニトール(Pinitol)です。
ピニトールの機能性は、強力な糖代謝の改善だと考えられており、2型糖尿病患者およびその予備軍の多くが持つインスリン抵抗性の改善と、インスリン都は別経路における、細胞への糖の取り込みを促進させるグルコーストランスポーターの機能促進による、血糖値の上昇抑制があります。
ピニトールの主な作用
1. 糖の代謝改善による血糖値の上昇抑制
2. 糖尿病性網膜症の改善
3. 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の予防改善

ピニトールが含まれている食材の代表格は大豆です。特にきな粉にはピニトールが豊富に含まれていることから、かつて日本でも血糖値が高い人には豆乳にきな粉を混ぜた豆乳きな粉が有効と言われた背景はピニトールにあると言えます。

米国、カナダ、オーストラリアなどでは、ピニトールは、マラソン、トライアスロン、自転車ロードレースなど、持久力が求められる競技のアスリートが、エネルギー源である糖の代謝を効率的に行うための素材として使われることが少なくありません。
by nutmed | 2014-01-29 08:45