第1356回 エラグ酸を考える その2

少し時間が相手しましたが、その間に関東地方も梅雨入りで、梅雨入り早々に猛烈な勢いの豪雨で、各地に影響がでているようです。
エラグ酸を考えるの2回目は、エラグ酸の持つ癌細胞抑制作用と糖尿病野背景にあるインスリン抵抗性の改善についてです。エラグ酸については以前にもこのブログで強力な殺菌作用、特に口腔内バクテリアの殺菌作用について紹介していますので、そちらも参考にして見てください。エラグ酸は、ラズベリー、イチゴ、クランベリー、クルミ、ザクロなどの植物に確認されている、強力な抗酸化作用を持つ化学物質です。
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エラグ酸の持つ抗ガン作用については、以前から、皮膚、肝臓、肺の各がん組織の抑制作用が動物及び人の実験で確認報告されていますが、この数年の間に、イチゴに含まれるエラグ酸による食道がんの予防及び治療補助の効果が、ラットの実験で確認されています。アメリカ癌協会(American Cancer Society)でも、各種組織のがんの予防のために、イチゴ、ザクロ、クランベリーを日常的に食べることは有効であると啓蒙しています。
エラグ酸の持つ抗ガン作用の背景にはいくつか考えられており、1つは強力な抗酸化作用であると考えられています。正常な細胞ががん化した癌細胞は、その者がフリーラジカルと化し、エラグ酸によってその働きを抑えられること。もう1つは、癌細胞に対して直接細胞死(アポトーシス)をもたらす作用があると考えられています。
エラグ酸については、2012年に近畿大学農学部の研究グループが、ザクロに含まれるエラグ酸の糖尿病予防さようについて発表しています(ザクロ果汁成分「エラグ酸」に「レジスチン」分泌抑制作用 近畿大学農学部グループが発見、糖尿病予防に役立つ可能性)
研究グループは、ザクロ果汁に含まれる食品成分である「エラグ酸」が、糖尿病の発症要因となる病態「インスリン抵抗性」の原因分子の1つである「レジスチン」の分泌を抑制する働きを持つことを突き止めました。「エラグ酸」は悪玉の「レジスチン」の分泌を抑制する作用があることをラットの実験で確認しています。
レジスチンは脂肪細胞が作るホルモン様物質で、2型糖尿病の背景にある、インスリンの働きを抑制させる「インスリン抵抗性」を作り出す原因物質の1つと考えられています。
また、エラグ酸には肝臓の機能を向上、特に化学物質や重金属の排泄にも作用することも包奥されています。
こうして見ると、強力な抗酸化作用を持ち、そのほかにも感染症、炎症の原因になる抗ウィルス、バクテリア作用、重金属の排泄促進作用、抗がん作用、血糖コントロールかいぜん作用など、現代人の慢性化した症状の背景に深く関わる原因の予防と症状の改善には、日常的に摂取してもいいほどの機能性素材だと言えると思います。
by nutmed | 2014-06-10 15:02