第1395回 逆流性食道炎の根本原因の1つは低胃酸

私の師匠でもある、米国シアトルのTAHOMA CLINICのDr.ジョナサン・ライトが、現代医療ではあまりにも胃酸の分泌に注目して患者のケアをしていないと言い、私も彼に徹底的に消化分解、吸収の基本となる胃酸の生産能力と分泌について叩き込まれて20年近く経ちます。そのDr.ライトが「逆流性食道炎(GERD)」は医薬品メーカーのキャンペーンで、胃酸過多が原因であり、治療には胃酸を止めてしまう薬(プロトンポンプ抑制剤、H2阻害剤)を処方させられてきたと声高々に説明していました。Dr.ライトが胃酸と体内環境への影響についての本を出版して早12年がたちます。
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この本は私の栄養療法のバイブルでもあり、従来から私が各地で行っていセミナー、講演会、今年で4回目を迎える栄養療法塾の1回目の講義テーマが胃酸であることも、Dr.ライトから学んだことでもあります。
彼がこの本の中で、胃酸が少ない「低胃酸」の状態が、逆流性食道炎をつくる最大の原因であることを説明していますが、当時からつい最近まで、逆流食道炎は胃酸が過多になっているから起こる症状だと、通り一遍等の考え方、報告が日本だけでなく、世界中の臨床医の大半を占めていたことは間違いありません。
アメリカやカナダで栄養療法、歯科医、自然治癒療法、カイロプラクティックやホリスティック医療に従事する専門家の間では、逆流性食道炎の原因の最大の背景が、胃酸が少ない、または胃酸のpHが十分に酸性に傾いていないことにあることは熟知しているはずですが、依然、臨床医は多いです。そんな中、最近では米国のMayo Clinicなどの臨床医の中にも、逆流性食道炎の原因の多くに、低胃酸症が存在することを報告しはじめているグループが見られるようになったことは、大きな前進だと思います。
それでは、Dr.ライトを始めとする栄養療法に従事する臨床医、栄養療法医師らふが、逆流性食道炎の原因の多くが低胃酸にあることを簡単に説明すると下の図のようになります。
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1、低胃酸=胃酸の分泌が少ないまたはpHが十分に酸性になっていない
2、低胃酸は膵臓で生産される炭水化物を分解する消化酵素「アミラーゼ」の生産スイッチが入らない
2、低胃酸によって小腸での細菌(おもにグラム陰性菌)の繁殖
  SIBOとはSmall Intestie Bacteria Overgrowthの略で「小腸における細菌の異常繁殖」
3、SIBOによって異常繁殖、異常発酵したガスの増加
4、腹腔内圧がガスで上昇
5、胃内部圧力上昇し、胃内容物と胃液が食道下部括約弁を押し広げ逆流食道炎を発症


SIBOシーボまたはサイボと発音)については、日本ではまだまだなじみのない呼称ですが、私が行っている栄養カウンセリングに来られる方の40%くらいが持つ「腹部膨満感」の背景にこのSIBOは深く関係しています。
SIBOについてはいずれ別テーマで特集したいと思います。
アメリカの栄養療法を実践する歯科医の多くが、逆流性食道炎には注目をしていますが、その背景には「はぎしり」の原因と逆流性食道炎には密接な関係があるからで、初診ヒアリングの際には、がy区流星食道炎の原因ともなる胃酸の分泌状態をチェックするのはそのためです。
by nutmed | 2015-05-20 16:18