第1409回 コーヒーとアミノ酸

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「目覚めにコーヒーは不可欠!」とか、「徹夜にはコーヒーが欠かせない」など、カフェインが含まれたコーヒーなどの飲料を飲むことで、頭がクリアになると言う人は多いと思います。ただし、ここで理解しておく必要があるのは、カフェインが脳内の神経を直接興奮させることはないということです。カフェインには、遺伝子(DNAやRNA)の機能に不可欠であり、様々な神経作用を持った「アデノシン」という物質の働きを低下させてしまう作用があります。アデノシンには眠気を誘う作用があるため、アデノシンの働きを抑えてしまうカフェインを摂ることで、眠気が抑えられるというしくみになります。
カフェインによって、アデノシンが抑えられることで注意しなければならないことがありますが、その1つは、頭痛や思考回路の低下、頭の中にかすみがかかったようなボーっとしたような症状です。これは、脳内のアンモニアの分解が低下することによって起こるもので、カフェインによって、アデノシンが抑えられることで、脳内のアンモニアを分解するアルギニンを分解する酵素のアルギナーゼの働きを低下させるためです。
もう1つは、炭水化物食が多く、コーヒーを頻繁に飲む人の場合です。アルギナーゼの働きを抑える素材にはカフェインのほかにもあり、以前に日本でも「燃焼系アミノ酸」として話題になった、分岐鎖アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシンと、しじみに含まれる肝臓機能回復のアミン酸として話題になったオルニチンは、アルギナーゼの働きを低下させてしまいます。このバリン、ロイシン、イソロイシン、オルニチンは、炭水化物と一緒になることで吸収が向上しますので、肉、魚と米、小麦などの炭水化物食材を一緒に食べる際の食事中および食後にコーヒー等のカフェイン飲料を飲むことは避けるべきでしょう。
アデノシンは発毛育毛成分であることがわかり、日本の某化粧品メーカーからも、男性女性用の発毛促進商品が販売されています。カフェインが持つアデノシンの働きを抑える作用を考えると、カフェインを飲みすぎると薄毛、禿げになるかどうかはわかりませんが、アデノシンの持つ育毛作用が抑えられることから、育毛には不向きな素材かもしれません。


by nutmed | 2015-10-13 20:43