プロテインサプリメントと肝機能

今回は、肝機能検査とプロテインサプリメントの過剰摂取についてです。かつて、プロテインサプリメントといえば、ボディビルダーご用達、アスリート必携のサプリメントでしたが、この10年ほどで、サプリメント市場の上位を占めるほどポピュラーになりました。高齢者の体力向上から、少年サッカー選手の体つくり、減量にと、さながら万能のサプリメントのような扱いぶりです。日常的に、大豆、ホエイ、チキンなどを原料とするプロテインパウダーなどのサプリメントを採っている人は、かなり多いのではないかと思います。最近では栄養療法のクリニックで常用的にプロテインサプリメント、特に低血糖症状のサプリメント指導で出されることもあります。
さて、これらプロテインサプリメントを常用している人の中に、定期健康診断や、しょうじょうの治療で行った血液検査の結果、「肝機能があまりよくない」とか「感想をもうすこしいたわってください」などとコメントもらったことがあるひとは少なくないのではないでしょうか。中には、「肝機能が少し高めだけど、現状はセーフだから少しお酒を控えてしょくじにも注意してね」くらいの子、コメントで済まされるケースもあるでしょう。
本人としては、いたって健康的な生活で、食生活はいうに及ばず運動も定期的にこなしているのに、ちょっと意外な結果に首を傾ける人も。
ALT(アラニントランスフェラーゼ)というかんぞうの細胞に特異的な代謝酵素があり、健康診断ではほぼ確実に肝機能確認のために実施される血液検査の1つです。ALTは肝臓の細胞がアルコール、毒素、化学物質、ストレス、薬剤などによってダメージを受けると増加し、血液中に放出される酵素です。このALTは、長期間の高容量タンパク質摂取が腎臓にダメージを与え、血液が賛成傾向になり、肝臓ダメージが起こることでも上昇するす可能性があります。通常、日常生活では1ひあたり40-70g、運動をする人では体重1kgあたり1g程度のプロテイン摂取が考えられていますが、肝機能のわずかな変化にも注意することで、肝臓への負担をかけない有効なプロテイン摂取を心掛ける必要があると思います。
例えば、にちこうてきにプロテインサプリメント常用されている人は、定期健康診断の時には、2-3日ほど前からプロテイン摂取をやめて検査に臨んでみてもいいでしょう。また、栄養療法クリニックでプロテインを処方され、その後の血液検査でALTが上昇していた場合には、主治医にプロテイン摂取とのかんけいを確認するべきだと思います。
by nutmed | 2017-05-31 06:45