人気ブログランキング | 話題のタグを見る

カンジダ菌とモリブデン

モリブデンは体内の酵素(キサンチン、及び、アルデヒド酸化酵素)の働きを活性化させるために必要なミネラルです。食材に含まれるモリブデンは、腸で吸収された後、胆汁と尿によって体の外に排泄されます。モリブデンの毒性は非常に稀です。

全ての穀物、豆、葉菜類、及び、もつ類に含まれるミネラルで、日本人の食生活では通常欠乏することは稀と考えられてきました。

しかし、現代人の食生活とその環境を探っていくと、かつてはあまりみることがなかったモリブデンの欠乏症状、不足による症状が増えているようです。

モリブデンが含まれる食材の摂取が減り、調理方法や加工食品の影響もあってか、モリブデンの摂取量は減っているように思いモリブデンは熱と水分によって吸収が変化しますので、コ)ンビニ食やレトルト食品には思ったよりもモリブデンの含有量が少ないと思います。また、硫黄分が多く含まれる食材(菓子類、加工食品)や水(コントレックスなど)は、モリブデンの吸収を阻害します。


また、ビタミンCにはモリブデンの排泄を促進する作用が報告されているので、大量(1日あたり5000mg以上の経口摂取や頻回な高濃度のビタミンC静脈注射)は、モリブデン欠乏に注意する必要があると思います。


体内のモリブデンが急に減少する理由はまだよく知られていませんが、その理由としては、尿酸の代謝に障害がおこり、食事や飲料水から銅、亜鉛、硫酸塩(添加物に多く含まれる)が過剰に体の中に入ることによって、モリブデンの吸収が阻害されることが報告されています。

実は、カンジダ菌の増殖に伴い体内のモリブデンが少なくなる可能性があります。

カンジダ菌の増殖によって、カンジダ菌が生産するアセトアルデヒドが増加します。モリブデンはアセトアルデヒドを分解する酵素には不可欠なミネラルなので、カンジダ菌が増えることでモリブデンが消耗します。

言い換えれば、カンジダ菌の繁殖が旺盛で、カンジダ菌による症状が顕著な人では、モリブデンの不足、または欠乏状態にある可能性が高くなります。

体内のモリブデンが少なくなると、インポテンス・虫歯・喘息などのほか、ガン細胞に対する免疫能力の低下が報告されています。

慢性症状の背景にカンジダ菌の影が潜んでいることは、これまでに紹介してきましたが、日常的にモリブデンが不足欠乏しないような食生活を意識する必要があります。


by nutmed | 2017-06-16 21:08