臭気障害とビタミンD

米国では。成人の男女の25%が臭気障害をもっているという疫学調査の報告があります。http://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/195502

おそらく、日本においてもこの数字と同じような臭気障害の成人男女が存在するのではないかと考えます。
臭覚が時間をかけて徐々に低下することで、うつ症状をもたらし、生活の質が低下する可能性があります。臭覚が低下することで食生活も一変し、栄不良、栄養失調のリスクが高くなります。
現代医療では、臭覚障害の原因背景は、ウィルス、細菌の感感染、/鼻詰まり、上気道感染、喫煙、頭部外傷、脳卒中、てんかんなどが疑われ、抗炎症薬、ステロイド剤などが処方されることが少なくないと思います。
一方、これらの原因とは無関係に臭覚障害が発症進行する人、つまり、抗炎症薬やっステロイド剤では改善効果が見られない人の数も増えていると考えられています。
ここに興味深い研究発表があります。症例数は少ないですが、ビタミンD3の補給によって、臭気障害が実質的に減少した報告です。
https://www.researchgate.net/…/230612167_A_possible_correla…
この報告では、臭気障害を持つ2人はともに血中1-25ビタミンDが低く、ビタミンDを8週間補充することで、臭気障害の症状が大幅んい改善されています。
ビタミンDは、セコステロイド(Secosuteroid)と呼ばれる、ステロイドの前駆物質であり、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、1型糖尿病、多発性硬化症、炎症性腸疾患、喘息などの多数の自己免疫および炎症性疾患と免疫調節効果を有すると考えられています。
恐らくビタミンDが充足することで、副鼻腔うっ血を改善し、臭気障害が改善す52る可能性が考えられます。
もう1つ、興味深い報告があり、スウェーデン人には臭覚障害の人が20%ほど存在するというものですが、これは、紫外線を浴びることで体内で合成できるビタミンDの合成量が少ないということなのかもしれません。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15064632

by nutmed | 2017-06-27 22:26