人気ブログランキング | 話題のタグを見る

カンジダ菌とマイコトキシン

3年ほど前から中学高校の近しい友人とメールのやり取りをしていますが、この中にに○○の手習いで短歌を詠んでいる女性がいまして、季節の変わり目や気分が落ち込んでいるときなどいつも彼女の歌に励まされています。先日、彼女が病状の母上を見舞うため実家に帰郷した後、夫や子供の待つ家路についたときの歌は非常に印象的だったので紹介させてもらいます。
「お帰り」の 声を聞きて ”娘”から ”母親”となり 家路へとつく

さて、カンジダ菌の話に戻って、今日は私たちの体内に常在菌としていつも繁殖しているカンジダ菌が引き起こす悪さの原因についてお話しましょう。
皆さんは「マイコトキシン(mycotoxin)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?"マイコ"
とはカンジダ菌やカビなど「真菌」を表す接頭語で"トキシン"は正に「毒」を表す言葉で、「真菌が作り出す毒」という意味なんです。マイコトキシンには300種類以上も存在します。皆さんの耳に馴染みのある「ペニシリン」という抗生物質がありますが、ペニシリンもマイコトキシンの1つで、人間にとってはありがたいマイコトキシンなんです。一方「アフラトキシン」も聞いたことがあると思いますが、アフラトキシンは豆、ナッツ、米などに繁殖するカビが作る毒素で発ガン性があると報告されていますね。なぜ、カンジダ菌はマイコトキシンを作るのでしょうか? それはカンジダ菌が「生きる」ための防衛機能なんです。カンジダ菌と言えども生物ですから生きるためには細菌、ウィルス、寄生虫、そして人間から身を守ることを考えなければ種を保存するために生きることができません。カンジダ菌はマイコトキシンという強い毒素を自ら作り出すことによって、これらの外敵から自分を守っているんですね。
日本人は欧米人に比べてカンジダ菌が作るマイコトキシンには弱いんです。それは何故か? 
カンジダ菌が作り出すマイコトキシンは「アセトアルデヒド」という物質ですが、アセトアルデヒドはアルコールの代謝物質でこれを分解するためにはアセトアルデヒド分解酵素が必要になります。ここまで話すと「あっ!そうか!」と言ってくれる方が出てくるとありがたいですね。アセトアルデヒド分解酵素にまつわる話はTVの健康番組や年末年始の特集でも取り上げられていますが、日本人は遺伝的にこのアセトアルデヒド分解酵素が少ない人種と言われています。つまり、乳酸菌などの善玉菌とカンジダ菌との繁殖バランスが崩れたり、糖分の過剰摂取、抗生物質の多用、LGS(リーキーガット症候群)などの理由でカンジダ菌の繁殖が旺盛になった場合には、カンジダ菌そのものが腸を通過して体内に侵入してしまうと同時にカンジダ菌が作るマイコトキシンに含まれるアセトアルデヒドよってアルコール中毒症にも似た多種多様な、通常の診察では診断ができ難い症状を表すことになります。 多種多様な症状については次回にしましょう・・・
by nutmed | 2006-10-17 13:01