筋肉の疲労と改善について

今日金曜日から来週末までは今年最大のセミナー・講演会WEEKです。今日、金曜日の夜は千葉県柏市で薬剤医師会の講演会、明日土曜日は東京ビッグサイトの口腔医科学会、日曜日は歯科衛生士への講義が7時間! そして21日は大宮、22日は青山で講演会、24日は水戸でセミナー・・・・大変ですが嬉しい限りです。体調を崩さぬようにしないとね!

さて、今日のテーマは疲労と回復についてです。
疲労の原因は病気や栄養不足が原因のもの クエン酸(クレブス回路)サイクルの不調が原因のものなど様々です。一般に筋肉を使うために細胞核内のミトコンドリア(エネルギーの生産工場)でエネルギーが作られますが、このときに「疲労物質」とも言われる乳酸という物が作られます。乳酸は言ってみればエネルギーが作り出されるときの燃えカスのようなものです。この乳酸が多くなると筋肉や血液が酸性になり細胞の働きが低下してしまいます。通常、乳酸は血液中に放出されるので、時間とともに体外に排泄されてしましますが、時間がたっても中々筋肉疲労が抜けない原因の多くは血液の循環が悪いことと、乳酸の燃焼を促すビタミンB群、なかでもビタミンB1(チアミン)の摂取不足が考えられます。TVの健康番組や雑誌では盛んにアスリートは乳酸を溜め込まないために「クエン酸」を積極的に摂取しましょう!と言っています。これはクエン酸(酢酸も)が乳酸を水と炭酸に分解して体外に排泄を促す働きがあるためです。決して誤りではありませんが、クエン酸の摂取の場合、以下の方は注意してください。
1、腎臓の働きが低下している方
2、尿の出が悪い方
3、2型糖尿病の方
また、マラソンやエアロビクスなどによって長時間筋肉を動かし、汗で体内の水分が出て行ってしまっているときにはクエン酸の過剰摂取によって血液中のpHが急激に酸性に傾き、乳酸アシドーシスになることも稀にあることから、クエン酸を摂取するときには十分な水分を補給しながらにしてください。
このほか筋肉疲労の原因である乳酸を溜めないようにするためには、ビタミンB群と同時に、マグネシウム、カルシウム、α-リポ酸、カルニチンの補給がお勧めです。
by nutmed | 2006-11-17 15:40