クルクミンと潰瘍性大腸炎

週末の講演会とセミナーの3連荘で、どうやら喉を痛めてしまったようで、月曜日は全く声が出ない状態でした・・・ティーツリーオイルとクルクミンのパウダーの即席うがい剤を作ってうがいをして事なきを得ましたが・・・皆さんもこれからの季節、うがいは忘れずにしてくださいね。

さて、今日はそのクルクミンの話を少し。
文字通り、大腸に潰瘍ができてしまい、慢性的な下痢で悩まされる潰瘍性大腸炎は、従来に比べると現代日本人にかなり多く見られるようになりました。これが進行すると*クローン病という病にも至ることがあります。2003年のイギリスの学会誌で潰瘍性大腸炎とクルクミン(ターメリック)の効果についての論文が発表されていて、潰瘍性大腸炎や過敏性大腸炎の炎症にクルクミンが効果があるというものです。
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クルクミンはインド伝承のスパイスとして知られており、動物実験のレベルでは既に大腸がんの発生を抑制する作用があることが報告されています。カナダにあるJack Bell Research Centerの研究によると、ターメリックの活性成分であるクルクミンは、潰瘍性大腸炎およびクローン病の発生を抑える作用および予防する作用効果がある可能性があり、副作用が多いわりに高価な薬剤治療に対する代替的治療方法の可能性も示唆しています。
マウスを使ったこの実験では、クルクミンを与えたマウスと与えないマウスにニトロベンゼン(DNB:Dinitrobenzene sulfuric acid)によって潰瘍を誘起させ、5日経過した後の腸内潰瘍の状態を確認した結果、クルクミンを与えていたマウスでは、潰瘍組織の炎症を起こした粘膜細胞の修復がはじまっていたことを確認しています。
日本では最近クルクミンと言えば「2日酔い」の予防ということで有名になりましたね。いわゆる肝臓に働きを正常な状態に維持するというおのです。確かにクルクミンには肝臓機能に対する作用もありますが、クルクミンの真骨頂は何と言っても「抗炎症作用」。細菌、ウィルスなどの感染による炎症はもちろんのこと、傷、歯槽膿漏など炎症を引き起こした場合にクルクミンは抜群の効果を約束してくれます。ただし、このクルクミンの効果の恩恵は、クルクミンの持つ酵素が重要な役割を果たしますので、限りなく「生」に近い形で摂取することが肝要ですのご注意!

*クローン病:慢性的な大腸の潰瘍で消化吸収能力が著しく低下する比較的難病のカテゴリー
by nutmed | 2006-11-21 13:22