バブル景気と「いじめ」の関係

昨日、北関東の或る自治体から「いじめ」と栄養素についての問合せがありました。最近の「いじめ」問題について全国の自治体でも頭を抱えているようです。「いじめ」と栄養素には直接ではないものの、かなり関係があると以前から強く思っていました。1つには、食の環境と食事行動にかかわる深い関係があって、その背景には「バブル経済」の歴史が大きくかかわっていると私は踏んでいます。今、小学生の子どもを持つ親の多くは30代半ばから後半にかけての世代で、彼ら彼女らが多感な時期を迎えていた今から20年ほど前は、正に日本がバブル景気に突入した時期です。
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飽食、軽薄短小、大消費などと言われたこの時代の真っ只中を過ごしてきた多感な彼ら彼女らの親は「合理的」「消耗品」の合言葉の基、それまで日本人が継承してきた世界的にも類まれな食材、調理方法、そして食事行動(食事の仕方)さえも消耗してきてしまったのではないかと・・・。それを何不思議なく刷り込まれてきた当時の彼ら彼女らが、今、子どもの親となっているわけです。勿論、それだけが今の「いじめ」の原因だとは言いませんが、バブル景気がスタートして「失われた10年」のバブル崩壊を過ごしてきた我々日本人が今直面している問題の多くには、確実に栄養素、食事行動の背景があることを認識する必要があると思います。
言葉や思いつきだけの「食育」では解決にはならないとも感じます。
by nutmed | 2006-12-07 12:41