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マスコミ報道と個人の判断について

昨日は兵庫県明石で講演会でしたが、予想を上回る参加者があり、主催者の方も私も驚きでした!平均年齢は若干高めでしたが、皆さん眠ることなく2時間30分しっかり私の話についてきてくれました。最近このくらいのサイズの講演会依頼が非常に増えていますが、演者の私としても、会場と接近して触れ合いながら進められる一番手ごろな講演会のサイズですね。

さて、最近話題のタミフルですが、事の真相は今後の研究結果に委ねるしかないでしょう。
ただし、タミフルそのものの良し悪しは別として、あたかもタミフルと飛び降りというマスコミの扱いには疑問を感じます。少なくともこの時点でタミフルを処方されているということはインフルエンザに罹患していたということであるわけです。したがって、タミフルが原因であるか否かを扱うと同時にインフルエンザが原因である可能性についても同様にマスコミは扱うべきではないかと思います。現在までのマスコミの報道を見ていると全ての原因がタミフルにあるようにも受け止められる報道には合点がいきません。

どうも最近のマスコミ報道とそれに踊ってしまう消費者を見ていると、「日本人よ、もっと自分で判断するための情報を集め、依存体質を脱却せよ!」と声高々に言いたくなります。確かに、製造する側や番組側にも問題はあります。製造する側はもっと消費者に詳細情報を開示するべきですし、番組サイドでは消費者が喜ぶポジティブな有効データだけ出すのではなく、消費者に警告を促すようなネガティブデータも報道するべきですしね。その反面、消費者ももっと情報を集めて、自分にとって何が良くて何が悪いのかを判断できるような体質を持たなければ、いずれまた同じことを繰り返すことになることは火を見るよりも明らかだと思うのは私だけでしょうか。

とかく文字による報道は、報道する側の意図が強烈に表れたり、そうでなくても受け取り側の見方が大きく変わるものです。多くの健康食品のメーカーや販売会社が出すデータもその1つで、
「100人の方がこの○○○を飲んで、○○が改善されました」(もともとこのような表現はご法度なんですが・・)という類の宣伝をよく見かけますが、100人に有効だったのはいいけど、もともとの母数は何人いたのか? 有効でなかった人数は? 母数が500人なのか1000人なのかによってその数字の考え方が大きく変わりますし、有効でなかった人数が500人いたのに、有効だった人数しか掲載しないのは、捏造ではないにしろ正確なデータにはなりませんね。

メーカーだけでなく、報道メディアも同じです。最近某新聞社が抗酸化作用を持つビタミンA、ビタミンE、ビタミンCを数年間飲んでいた約2万人の追跡調査をしたところ、これらの抗酸化ビタミンを摂取していなかった人たちに比べて死亡率が5%高かったという報道をしていましたが、私に言わせれば、報道内容にはその約2万人の性別、年齢、病気の有無、食事内容、就業環境などの重要なファクターが全く報道されていない中で、事実ではあったとしても5%死亡率が高かったという報道の部分を「ツマミ食い」のように報道するのは、いたずらに消費者へのネガティブイメージを植えつけるだけで、何の意味もないだけでなく、正確な報道にはならないと思いました。

最近、健康食品を含め、食品の安全性や信頼については、件のあるある大事件捏造発覚、不二家の報道以来、ガタ落ちの状況ですが、繰り返しますが、メーカーやメディアにも衿を正して真面目に仕事に取り組む態度を見せてもらいたいものですが、一方で我々消費者側ももっと自分で判断できる状況を積極的に作らなければなりませんね。 なにしろ他人の体ではなく、自分の体の健康管理なんですからね。
by nutmed | 2007-03-01 15:13